友人と奥多摩にある高水三山を目指して、
朝8時頃、青梅線の軍畑駅で下車した。
天気はまあまあで、この日の登山は半月後に
ちょっと高い山を攻めるための足慣らしだった。
荷物も軽く、高水、岩茸石山、惣岳山の快調に歩き抜き
昼少し前には、青梅線の御嶽駅に着いた。
惣岳山近くで、横田の米軍基地の女性陣たちと思える一団と
すれ違ったくらいで登山者は殆ど見かけなかった。
御嶽駅の真ん前に中華店があり、
いつもここで軽くビールを飲んで休んでいくのだが、
その日は、どちらからいうのでもなく
このまま帰ろうということになった。
自宅のある駅に着いたのが1時半頃、
そこから歩いて帰る途中で高校の同級生とばったり会い,
自宅にコーヒー豆があるのだが、
コーヒーはあまり飲まないというので
立ち寄って豆をもらことになった。
家でコーヒーを淹れるからと彼を誘い、
自宅に着いたのが2時少し回った頃。
美味しい珈琲を淹れて飲んでいたら、
いきなり部屋の床が時計の針と逆に回った。
それが東日本大震災の揺れだった。
あのままのんびりとビールを飲み中華を食べていたら、
恐らく青梅線は止まって徒歩で帰宅することになっていただろう。
私たちとすれ違った米軍基地の女性陣はどうしただろうかと
ちょっと心配になったことを思い出す。
13年前、67歳の時の克明な記憶が、今日また蘇った。
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