知らなかったら無罪

桜の会問題の根幹とも言えるのが、
後援会招待客の会食費用を補填していたのではないか
とされる疑惑だ。

特捜は安倍事務所の秘書を書類送検し、
安倍前首相の不起訴で幕引きを決めたようだ。
その理由は、首相が補填を知らなかったから…。

秘書が嘘をついていて、
首相をそれを信じて発言していたので、
罪には問えないということだ。

しかし、安倍前首相は国会で野党の質問に
補填はないと118回も明言していたと衆議院調査局が
調査結果を公表した。

その間に自分の発言を裏付けるために、
秘書に確かめなかったのか？
政治生命をかけて、補填の事実がないか自ら
調べたのか？疑問が残る。

虚偽の発言をしていても、
本人が知らなかったら無罪？
すべて秘書の責任で終わりって、どう考えてもおかしい。
これからは、「知らなかったら無罪」が横行しそうだ。

司法がこれ以上罪を問えないなら、
残された道は国会での追及しかない。
なぜ、118回も虚偽の発言をし続けたのか。
問題はこの一点である。

国会は国権の最高機関であり、
そこでの首相の虚偽答弁は前代未聞ともいえる。
法で裁くことはできなくても、
国民に選ばれた議員としての責任は逃れられない。

嘘を118回ついてもそのまま放免せずに
安倍前首相を辞任に追い込めるかどうか
国会の力が改めて問われることになる。