高いところが好きな人にとっては
たまらない魅力があるのかも知れない。
都内にはいま約1300棟のタワマンがあると聞く。
上から目線で街をながめる毎日は、気分爽快というところか。
地面にできるだけくっついていないと落ち着かない私からは
想像できない日常である。
その日常が、台風という自然災害で狂ってしまったのが、
川崎市武蔵小杉駅近くの人気タワマン群の一棟だ。
地下の電源設備が水に浸かり、
電気、水道、トイレ、エレベーターのインフラが崩壊。
1500人が暮らしているマンションは、
コンクリートと鉄の巨大な箱と化してしまった。
今回は、一棟だけでだったが
もしこれが、直下型地震だったらどうなっていたか。
規制緩和で雨後の竹の子のように建てられたタワマンを
待ち受けるのは、災害だけでない。
すでに起きつつある建て替えの費用問題、
少子化による空き室問題など、
もうそんな先ではない重大な課題が山積している。
今回の19号台風が
マンションの高さは高いほどいい、そんな単純な願望を、
少しでも考え直す教訓となればいいのだが。
ログインしてコメントを確認・投稿する