ある体験

先日、山仲間と東京都の最高峰、雲取山に日帰り登山をした。
参加した6人の内男性4人が72歳、女性2人が69歳だった。
あいにくの雨にたたられ、全員がずぶ濡れになり、
高齢者登山としてはいささか、無謀であったと反省しきりだった。

その帰りに乗った電車でのこと。
奥多摩駅から青梅行きに乗り、青梅駅で立川行きに乗り換える。
車内はがらがらで、必要以上に冷房が効きすぎており、
雨で冷えた体の高齢者には、いささか辛い。

やがて、福生駅に着いたのだが、そこへ美しい女性が乗車してきて、
私の隣に座ったその瞬間、猛烈なニコチンの匂いが私の鼻をさした。
数分前に紫煙の中から抜け出してきたような、半端ではない臭さで
その昔、ヘビースモーカーだった私にも耐えられないほどだった。

疲れていたので、そのまま終点の立川駅まで座っていたが
ファブリーズをするのを忘れたのか、
女性のあの臭いは、どうにもいただけなかった。

いま、4年後の東京五輪における、
室内での喫煙全面禁煙問題が持ち上がっているが、
電車のような密閉空間における、あの臭いもなんとかならないか。