漢字で書くとたったの2文字、
刑務所に収監された時間は、20年。
20年前に起きた、保険金詐欺目的の放火殺人について、
放火ではなく失火の疑いが強まったとして、
娘を殺害したとされる母親と内縁の夫の2人が釈放された。
母親は51歳に、内縁の夫は49歳になっていた。
特に変化の激しかったこの20年だ、釈放された内縁の夫の
「まるで外国にきたようだ」という一言に歳月の長さが込められていた。
なぜ、冤罪が後を絶たないのか。
保険金詐欺→放火というストーリーが前提となり、
有罪に持ち込む脚本がつくられていく図式。
そこでの決め手は、客観的な証拠よりも自白。
地裁、高裁、最高裁の裁判官はひとりとして、冤罪を見抜けなかった。
犯罪を犯した覚えのない市民を救えるのは、裁判所しかない。
「疑わしきは被告人の利益」という大原則と、自白偏重をなくすための
取り調べの可視化は、いつになったら実現できるのだろうか。
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