台風の蓼科旅行

　一年ぶりの一泊二日の蓼科旅行。
　台風１８号が関東甲信越に上陸というニュースに臆することなく朝６時に出発。
　安全運転を心がけ、ゆっくり走行すれば危険はないと思ったし、一日目に予定していたトレッキングを二日目に変更するだけで済むと踏んでいた。一応、どこかが通行止めになっていたり、災害に巻き込まれて短い時間で何かに判断をくださなければならない状況も考慮し、図書館から借りた「るるぶ」やWi-Fiのノートパソコンも車に積んでいた。
　そこまでは考えていた。しかし、二年連続で宿泊しようとした「蓼科グランドホテル滝の湯」が停電になるとは想像できなかった。
　どしゃ降りの八ヶ岳リゾートアウトレットに寄ってから、温泉とビュッフェを楽しみにルンルン気分（古い言いまわし！）で１５時ごろにホテルに着くと、支配人がやってきて昼から停電になっていると告げられた。今のところ復旧の見込みがないとも。
　言われてみればそういうことがあってもおかしくない天候である。ホテルのすぐ横を流れる清流も濁流となっている。
　急きょ他のホテルを探さなければならなかったが、結局、系列のホテルを紹介してもらってそこに行くことにした。
　その「ホテルリゾリックス車山高原」はそこから車で４０分程度かかるところなのだが、けっこう道順が難しい。ぼくの車にはカーナビがない。しかし「るるぶ」に載っていたので難なく到着。図書館から借りておいてよかった。

　翌日は台風一過の好天、ホテルから見える富士山も鮮やか。
　抜けるような青空の下、八島湿原を気持よくトレッキングした。半分以上が木道なので歩きやすい。乾いた風に吹かれながらのさわやかな一周だった。
　帰りは川越に寄り、老舗のうなぎ屋「いちのや」にてうな重を堪能。楽しかった旅を締めくくった。