モジョじゃないライブ〜藤ともこさん at 池袋「鈴ん小屋」

　モジョの常連、藤ともこさんのライブ。
　藤ともこさんと初めて口をきいたのは、もちろんモジョでのことである。たしか昨年の１１月ぐらいだっただろうか。
　カウンターで隣になったのをきっかけに話していて、お互いの職業を当て合うことになった。そのとき彼女が言ったひと言。
「こんな時間（たぶん１１時ぐらい）にネクタイも緩めないで飲んでるってことは公務員？」
　以来、ぼくは夜はネクタイを緩めるようになった。
　それはともかく、とても楽しい方だったので機会があればライブを観たいとずーっと思っていた。それが昨日まで実現しなかったのは、ひとえに彼女のせいである。
　ブログをときどき拝見しているのだが、ライブの告知がとにかく遅い。「明日やります」とか「あさってよろしければ」みたいなのが多い。せめて一週間前にアップしてくれればスケジュールをやりくりすることも可能なのだが。三月のライブ（たしかハックルベリー）のときも直前だった。土曜夜の東京でのライブだったのだが、ぼくはその土曜日、夜まで会社にいたので告知が早ければ駈けつけられたのだ。あとで知ってとても悲しかった。
　今回は五日前の告知だったが、たまたまタイミングよく発見できたのでセーフだった。ちなみに鈴ん小屋は「りんごや」と読みます。

　前置きが長くなったが昨日のライブ。
　いつも通り予習を怠らないぼくはYou Tubeで彼女の歌唱力を知ってはいた。だがやはりライブは圧巻だった。実に綺麗な歌声。透きとおるような美声。日本の『見上げてごらん夜の星を』、ジェイムズ・テイラー『You've Got a Friend』、ホイットニー・ヒューストン『Saving all my Love for You』、相方のピアニスト・ジョニーのオリジナル二曲、全五曲を熱唱。三十分の出演は本当にあっという間だった。『Saving all my Love for You』なんてけっこうハードルの高い曲だと思うのだが、その中でも特に難しいサビの部分こそ、見事に歌い上げていた。素晴らしい！
　名前だけは聞いたことがあった鈴ん小屋で、ぼくはビールを飲みながらその歌声を堪能した。もちろん、ネクタイを緩めて。

告知：その鈴ん小屋に、本日（27日）塚本功氏登場。