振返ってみれば、もう三年ちょっと前のことになるけれど、
山本耕史くんがぐっさん（山口智充）を案内して、
新宿区を歩く姿が放映されたことがある（2007年12月23日）。
土曜朝のバラエティ番組『にじいろジーン』の前番組だった
『うふふのぷ』（2008年3月29日終了）の中のコーナー
『ぐっさんのトーキョーほッ！』のひとこま。
歩いたのは彼が生まれ育ち、
現在も暮らしている地元エリア。
小中学校の通学路沿いにある商店だとか、
中学校時代から通っていたというラーメン屋さんだとか。
もともと私はそういう路地歩きが大好き。
まったく素のままで歩く耕史くんの姿も微笑ましく、
放映翌日には自転車でそのあたりを巡り、
紹介されていた店を訪れてみた。
新宿四谷あたりは、ひと走りの距離なのだ。
とても私好みの雰囲気だったし、
歴史散歩を兼ねて、そのあと何回か友人を案内して回ったりもした。
せっかくなので、記録のためにも三年前の記事をまとめておきます。
これも改めて見ると結構なヴォリューム。
・ゆかりの新宿歩き�‐�笠原伯爵邸
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=693127703&owner_id=949383
・ゆかりの新宿歩き��抜弁天〜富久町
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=702050327&owner_id=949383
・ゆかりの新宿歩き��曙橋通り〜住吉町
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=709031545&owner_id=949383
・ゆかりの新宿歩き�す嗅敖�
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=711292854&owner_id=949383&org_id=709031545
・ゆかりの新宿歩き�タ刑筺遡�国通り
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=712327860&owner_id=949383&org_id=711292854
番組で紹介されていた駄菓子屋さんふうの「山崎商店」と
思い切り庶民的なラーメン店「第二旭」は、
とても印象的だった。
山崎商店はいかにも子ども達が気安く寄っていきそうな
通学路沿いの小さなお店。
ヤマザキパンの看板と、アイスキャンデーなどのボックスがあって、
肉まんなども置いていて。
訪れた時には、棚に並んだ袋菓子の手前に、
お店のご主人奥さんをはさむようにして
耕史くんとぐっさんが共に写っている記念写真が飾ってあった。
なじみの場所だし気心知れたひとたちと一緒のせいか、
リラックスしたよい表情。
並んだ色紙にはサインと2007.11.30の日付。
「あの子（耕史くん）はうちの息子のひとつ下なの。
（耕史くんの）お兄ちゃんのほうはうちの姪っ子と同学年で」
とおっしゃっていたお店の奥さんにとって、
彼はスターというより地元の子の一人として、
親しい存在だったのだと思う。
で、ここからは後日談。
正月休み最後の昨日（2011年1月3日）、
ちょっとひさしぶりに自転車でこのあたりを走ってみたら、
閉められた店のガラス戸に貼り紙がしてあった。
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御客様各位
この度、長年御愛顧頂いて居た
この店の叔母さんが突然
天国へ旅立って行ってしまったので
毎日は営業は不可でありますが
月曜.水曜.金曜
3：30pm〜6：30pm
で営業して居りますので
宜しく御願
致します！
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あ…
そうでしたか。
私もちょっとだけお話したことのあるあの方が。
袖摺り合うも他生の縁。
貼り紙には日付が記されていなかったので、
いつのことかはわからないけれど、
ご冥福をお祈り致します。
ひとの寿命はわからないものだし、
移り変わりは世のならいながら、
やはりちょっとさみしい気持ち。
貼り紙を見て、もうひとつ確認しておきたくなり、
あけぼの橋通りのほうへ。
安養寺を過ぎて次の路地が安養寺坂。
ラーメン店福しんの手前で左に折れて進むと、
ややあって右手に小さな住吉公園。
それに沿って右手の坂をのぼると、
すぐ右にあらわれるのが「第二旭」の建物。
中学時代から耕史くんの行きつけだったというラーメン屋さん。
坂道に面した側は、植え込みと自動販売機で、
看板すらろくに見えないし、入り口もわきのほうで目立たない。
そしてここの、カーテンの閉められたガラス戸にも貼り紙が。
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お客様各位
第二旭を35年間にわたり、
ご愛顧いただきありがとうございました。
この度、厨房機器の故障のため、
閉店することに致しました。
みなさまにお陰さまで、35年間商売を続けてこられて、
たいへん幸せでした。支えてくださった皆様に
心から御礼を申し上げます。
2010年7月吉日
第二旭 店主
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こちらの閉店は去年の夏。
ちらっと噂には聞いていたのだが、
そのあとを確認しにくるのはさみしくて、
足を向けないままだったのだ。
ここのラーメンはさっぱりしていてお手頃価格で、
好きだったんだけどな。
私には如何ともしがたいことで仕方ないけれど。
あのにぎやかだったご店主は今どうしているんだろう。
なつかしいお店や、お店の方が消えてしまったのを、
彼は知っているだろうか。
それどころでなく忙しかった時期だろうけれど、
一抹のさみしさはあっても、感傷に浸る暇などなく、
前に進んでゆくのでしょうね。
時は休むことなく過ぎてゆきます。
*写真は左から順に
・山崎商店の貼り紙
・坂道から見た第二旭
・第二旭の貼り紙
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