mixiユーザー(id:35851342)

2023年03月29日12:51

59 view

ラジオの時間

 TBSラジオ「赤江珠緒のたまむすび」が今月末で終了してしまう。とても残念だ。
 と言いながら、ぼくは正確にはこの番組のリスナーとは言えない。だって聴いていたのは(というか留守録音していたのは)火曜日の町山智浩さんのコーナーだけだったのだから。しかし町山さんファンのぼくには聴き逃すわけにはいかないコーナーだった。ここで町山さんが紹介したために俄然興味が湧いて観た映画は数知れない。
 赤江さんは子供との時間を大切にしたいと思い、番組を終える決心をしたようだ。素晴らしいと思う。ほとんどの人はそう思っていても、金銭的な理由が重く大きくのしかかり、結局はできないものなのだ。つまり収入減を覚悟しているということにほかならない。リスクを背負っての決断こそ本当の決断だと考えているぼくは今後の赤江さんを応援したい気持ちになっている。
 で、せっかくラジオの話題になったので、ぼくがこれまでの人生でハードリスナーとなった番組を記しておこうと思う。ちゃんと覚えているうちに。どれぐらいの期間をハードと呼べるのか分らないが、ここでは二年以上ほとんど欠かさずに聞いていた番組と定義しておく。そしてパーソナリティが主役のものに限るので、『ラジオ文芸館』のような番組は対象外とする。
 まずは何と言ってもビートたけしさんの『オールナイトニッポン』である。高校二年のとき、番組開始直後からハマって聞いた。木曜深夜に「デカ頭コーナー」や「一人暮らしの東京辞典コーナー」に文字どおり腹を抱えて爆笑し、金曜日の授業は寝不足のため寝てしまうというアホな高校生になった。ぼくは初期のたけし軍団とほぼ同世代なのだが、ビートたけしを慕って弟子になった彼らの気持はよく理解できた。
 そしてさだまさしさんの『セイヤング』。「三国志英雄伝」コーナーでは、さださんが一年にわたって三国志を講談で披露(のちに舞台、CD化。現在は絶版)、あまりの面白さに吉川英治の本を手にするほどハマった。ぼくが三国志をまあまあ詳しく、そして熱く語れる原点はここにある。
 そこまでは1980年代前半のことで、学生時代である。その後社会人になってからは忙しくてラジオどころではなくなり、十年ぐらい遠ざかった。しかし時間に余裕ができたわけでもないのだが、90年代前半から桑田佳祐さんの『やさしい夜遊び』を聞くようになる。やはり「好き」は「忙しい」に優先するようだ。
 さらに数年経って三谷幸喜さんとと清水ミチ子さんの『メイキング・センス』と久米宏さんの『ラジオなんですけど』が加わった。『ラジオなんですけど』にはトータル五十回ぐらい投書して十回以上読まれた(『メイキング・センス』には一回だけ投書して読まれた)。現金五千円が当たったこともある。そして2018年からは村上春樹さんの『村上RADIO』が加わった。ぼくは村上主義者なので、すべての番組を録音して永久保存版にしている。
 今も続いている番組は『やさしい夜遊び』と『村上RADIO』だけである。今の願いは、どうかこの二つが終わらないでくれということだ。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する