五年ほど前から、本にフセンを使っている。
これが実に有効である。特に図書館派には。なので、ぼくの読書術を紹介しておきます。
準備はただ一つ。本の表紙の裏にフセンを十枚程度張っておくだけ。
これだけのことで三つの使い道があります。
�】戮箸靴突�効。
本来の栞だと、読み進んだページは分ってもどの行まで読み進んだかまでは分りません。フセンだと行のところに張れるので、次に本を開いたときにいきなり続きを読めるのです。
��気になった言葉、場面を探しやすい。
本を読んでいて「あれ、最初のほうに印象的な言葉があったけど、何だったっけ？」などと思って前のほうのページをパラパラとめくって探したことはありませんか？ そしてそのとき、なかなか見つからなくてイライラした経験は？
そんなときのために、少しでも気になったところにフセンを張りながら読み進んでいれば、すぐに見つかってイライラ予防になるのです。
特に便利なのは翻訳本の場合です。
巻末の注釈のページに貼っておけば、本文に注釈が出てきてもすぐに巻末に飛べます。
最後には一冊の本にフセンがベタベタという状態になりますが、読み終わったら剥がして、次の本に使い回せばいいのです。
�０貽�に読んだページ数を把握できる。
図書館派にはこの使い道が一番便利かも。
仮に図書館から五百ページの小説を借りたとします。本は二週間、つまり十四日間借りられるわけですが、土日は読まないと考え実質十日。読破のためには一日五十ページがノルマという計算になります。
そういうとき、朝、電車内で読みはじめた箇所にフセンを貼っておけば、夜、本を閉じるときに、その日何ページ進んだかが分るのです。それによって「このペースなら一週間かからないな」とか「もう少しペースアップしなきゃ」と判断できるわけです。
一日五十ページなら問題ありませんが、ぼくの場合、図書館から同時に二冊や三冊借りることもあるので、一日百ページがノルマなんて事態を招くこともあります。返却期間をオーバーさせないためにもペース配分は重要なのです。最近は電車で幸運にも座れてしまうと眠ってしまうこともあるので、そうなるとシワ寄せが翌日にのしかかります。そのシワ寄せがどの程度のものなのかとちゃんと知っておくのも重要なのです。
お試しあれ。
＊タイトルは清水義範著『国語入試問題必勝法』からパクりました。
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