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日記一覧

詩『体−手首』
2014年06月08日22:40

いきろ、いきろ、いきろ、と、言う声が、はるか遠く、暗やみをぬけ地をふるわせて忍びくる耳をすませば壁の向こう同じいろを滲ませて同じ歩巾の足おとがいきろ、いきろ、いきろと、歩きつづける

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詩『体−手指』
2014年06月07日17:10

『体−親指』14/06/07ひとり風上に立ち力づよく突き進む不恰好などお構いなしきわめて貴重な日常をなんでもない日常として勝ちとり日々の闘いを後ろ姿に隠してねぼけ顔でわらっている『体−人差し指』14/06/07器用な身のこなしで行く道を明るくてらすふわりと

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言葉について
2014年06月07日14:29

革などの袋に紐つけて、手で持ったり肩に掛けたりするものを何と言うでしょう。普通、正しくは、バッグって言いますね。巾着?手提げ?まあ、それも半分正しいんですが、そういうことじゃなくて、バッグ←BAG これを、バック、と言う人が沢山います。バッ

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詩『信仰』
2014年06月06日21:42

あなたは、あなたに恋するわたしを創造なさったわたしがもし死ぬとするならあなたに恋するわたしが死ぬ命なかばにわたしが故意に死ぬことは命なかばのあなたへの恋を殺すことあなたに死はふさわしくないわたしの死などふさわしくないわたしは生きてこそあなた

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詩『体−掌(てのひら)』
2014年06月06日14:38

掌に迷いこんでひび割れて交差する孤独やっと繋がった頂点へのみちは幹線に分断され戻ればみちをたがえていき止まり辿ってきたみちは行方しれずときに生温かい雨がふるあふれるみずに流されて流されつづけて外へ出ればそれでも足はみちをふみ さらなるめいろ

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過去の詩
2014年06月05日23:29

『真実の恋』13/03/07貴女を決して忘れない私は醜くて狡い 飢えを癒すためにだけ欲する餓鬼食らい付く前に消えた貴女を地底の奥でつけねらう終わらない決して終わらない

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 楽次郎は学校でも家でも無言で過ごしている間、宇宙空気について諦めたのではなく、16年あまり生きた中で培ってきた知恵を全て当てはめようと試みた。−押しても駄目なら引いてみな−どこで覚えた言葉かは知らないが、この言葉に引っ掛かった。磁界が及ぼ

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     『人力宇宙旅行』 外壁の煉瓦色のタイルが所々剥がれた、死臭漂うレジャー施設『高村お楽しみワールド』。名前もダサいが、屋上にそびえるボーリングのピンは、ひときわ奇妙である。しかし、あまりにも製作費用を掛けた分、廃業してからかなりの年

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詩『体−二の腕』
2014年06月04日03:13

全てを擲(なげう)った揺りかごは時に鎧になって未来を守る 二の腕の女神は倒れない愛する赤子を新しい岸辺にとどけるまで 鼻歌まじりでどこまでも歩く意味が分かる筈もない赤子へまるでオーケストラ指揮者のように 日常交響曲をふるまう赤子は揺りかごに包ま

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詩『体−肩』
2014年06月03日22:39

父ちゃんの肩車で僕は巨人に変身する当然、威張ったお姉ちゃんよりデカいきっと僕をうらやましがってるおっと、カモイが僕の邪魔をする僕の下半身が僕にわざとぶつけようとしてる「うえぇ〜助けてくれ〜」やられた振りをすれば父ちゃんが喜ぶ「おぉ、通れんや

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(piano) Jun−gle 人を寄せつけず 暗闇の中で  Jun−gle 澄みきった水が  ひっそりと流れ (forte,prestissimo) Oh! 重力に逆らえず堕ちてゆく僕は君の前で 初めて跪いてすがりついて胸に顔を埋め(p) 君は乱暴に僕を、(ff,chorus)

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詩『体−乳房』
2014年06月03日17:16

雨あがりの汗ばんだ山肌は初夏の日差しにみずみずしく映えて新緑からの匂いたつ湯気を 温かい風があおいでいる眩しすぎる空の青におされ瞑った目蓋にあらわれる残像忘れていた母の姿が蘇ったかあるいは君か 延々と季節はめぐりところを変えながら生きる私に旅

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詩『体−背中』
2014年06月01日19:18

田圃にはさまれたダンプの行き交う一本道胎盤を背中にかえてしがみつく少年 母の前では温かい顔をした風が彼の首すじではずるい顔に変わり背骨を冷たく上からなめ下ろす意地悪空が無駄に明るくて目の奥を掻くから少年は母の背中にもぐりこむ高熱の日の消毒薬

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詩『体−腹』
2014年06月01日02:17

羊水のユリカゴにゆられながら母から伝うへその緒の潜望鏡母の母からも母の母の母からも どこまでも続くトンネルの途中どの駅にも到着を待つ人影がある地方なまりのアナウンスが聞こえるいつか聞いたような声が乗降口へと促している

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