『さえずり』150819記憶力の悪いオレが鳥のさえずりが聞こえると絵の具をといた灰いろの水が澄んでひろがった視界の真ん中に花びらが降るあまい香りが鼻を通りぬける寸前で振りはらいコンクリートに打ちつける喰いしばる来た道をヘラヘラとあざ笑い近づかず離
貝殻は夢を見たまぼろしを包んで光を浴びて夢と夢とがかさなればあやつり人形のダンスは楽しいいつしか糸はすり切れて浜をかなたへ走りはじめる砂丘のむこうを知りたくても頂までの道のりは青い空にすけていた長い時を過ごし振りかえれば大きくなったカラダの
「カッ 」フラッシュに天井の隅のYの字があらわれそしてまた闇「(緊張の静寂) 」トタンにばらまかれる雨の音が天から振り下ろされるバチを待つ「ゴ、ゴ、ゴ、 」安堵の空気が雨の音をつよめる私は寝がえりをうって夢にもぐり込む