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日記一覧

『ふたり』〜或返詩
2013年11月29日21:40

 いつもは    S字を引っかけて           ぴったり   凸と凹が合わさって 気を抜くと   凸が出っぱり 過ぎてたり          は痛いけど 凹が引っこみ    過ぎてたり いつもはなれず嵌まる    しあわせ 時をわかち合うふたり

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『11月の夕陽』
2013年11月29日17:14

西の雲の後ろ姿を金色に輝く光がふちどっている周りには暗い雲が群がって今日の日にさようならをするように陽は沈んだ

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あの方の情熱がわたくしを動かすこの方の傍で はたらくわたくしを あの方はいつも見ていてくださる 懸命に近づいては はなれ 時のいたずらに ちから尽き果て 消え失せる身なれど あの方の情熱をうけたこの方の血流にわたくしは ゆるやかに脈をあたえ貴く

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光に眩む有るは、無し 影は光より出でて光はもとより無より発し無は広がる限り無い闇

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蠢くもの 地にかくれやめることなく喰いつづけ芯にむかい水をもとめ 掻きわけやみの中をつき進み約束もなく *捻じまがる 頭をうたれやむをえず逃げるように這いまわり光をもとめ 隙間をぬってやわらかく導かれる道を信じて

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昼が去る夜が入る教会の鐘が鳴る 青に黒が沁み入り 青が黒に隠され昼のなごりの月影は寒く雪の光にわけられた白は消えかかる街の輪郭をうかばせる昼が顔を出すまえに白く昨日を塗りかえていく

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無限の無から有限の枠に、有ることポンと飛び出た硝子玉は滑り落ちながらなめらかになり回転はおさまり辺りが見え始めたところで光は緩み枠の外へ 有限の枠は消え無限の、無へ

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目に映りこむ貴女を貴女と信じても もっと確かめたくて抱きしめて 環の中に入るふたりの姿を ひとりの私の目に映して 同じ世界にあることを 確かなものと望む 微笑みかける貴女  は私の望む像 微笑みかける私  は私の望む像 離れて行くふたりの 後ろ姿のま

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『金環蝕』
2013年11月22日14:35

太陽と月の交わる日金の指環の約束を忘れることなく輝かす 太陽に包まれた 月の後ろ姿の幸せの 涙に潤む一瞬をまぶたに焦がす 重なりの刻

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大量生産製品を多者択一で摘まみあげ 足元から隙間なく積みあげると 摘まみあげた者のクローンが出来上がった クローンは本物の目を盗み 自分と本物の目をすげ替えた 本物の持ち物は半分自分の物 自分の本物は半分 本物は半分自分の本物 本物の半分は半分本物

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『蒼炎』
2013年11月20日22:58

秋寒の夜カラの金属は沈黙に進み変哲のない道がおとぎ話を響かせる何かの視線にさらされる感覚都会の色に染まるはずの山際は黒を蒼くにじませ山は深く闇に眠っているふと頭上の眼差しの先に 月八方に広がりはりつめる絹布しばしの唖然に口を白く息がもれる 胸

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このところ詩の題材に悩むことも少なくなった目の前のタバコの箱が半開き   ・・・・・・・・・・・・  細い体を覗かせて  俺とどっちが細いか見くらべてるが  そっぽを向いて箱にうずくまった答えがどっちなのか タバコは男なのか ってことは俺は女かま、どっち

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子供の頃は家にはサンタは来ないと知ってはいたけれど。(シャン、シャン、)明日はくはずの穴の開いた靴下をバレないように敷布団の下に敷き、(エヘン、)不思議な力で何か入るんじゃないかと朝起きてコッソリのぞく。(カラン、コロン、)今、子供の枕元に小さな

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つめたい風が耳を鳴らす 水平線には雲が降りている 突然思い付いたゴールデンウィークは 小さな島の蕎麦屋 長い橋がなんでもない島に渋滞をつくる 退屈な車内にもとりあえずの想い出話が列をなした 対向車に思わぬ仲良しの顔を見つけ 妻と二人の車内にはずむ

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『満ちる潮』
2013年11月18日22:53

月は地球に寄り添ってほおずりしたいのに近づき過ぎると地球を壊してしまうから遠くで行ったり来たり近づいて大きくなった月の顔は哀しい 「だめ、これ以上は。さよなら、また来るわ。」涙を隠して去る直前の月に地球の海は涙で溢れそうになる

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お爺さんは年寄りくさいのが嫌いでホームでは友達がいないこのところ話す意味もなく食べるとき以外は口を開けない うつろな目で見る鏡に嫌いな年寄りくさい男が映っている 人間をあきらめようとした頃 うしろから聞き覚えのある歌が老人たちが腕を振りながら

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『素浪人』
2013年11月18日02:57

冷たくからびた唇を大粒の雪があざ笑う木の橋はわずかな肌を残して凍っている頬のこけた素浪人が袖をはためかせ角張った肩を風に突き立てるとわらじは死に向かって確かに進みはじめた陽はうすく西に傾いている橋のたもとに潰れた蒲公英がけなげで脚を止めしば

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『海の愛し方』
2013年11月17日22:41

海水から生命はうまれたというのに陸上の生命はなぜ海で溺れるのか なぜ怖いと感じるのか海から上がった生命は こんな街なんか出ていってやると言って消えた若者のように海を捨てた遠い記憶がよみがえり心もとない気持ちになるのだろう海は私たちのことを忘れ

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『極小の極大』
2013年11月17日18:54

目を奪われる一点を見つめると、テーブルに落ちた絵の具の小さな滴が干からびている。近づいていくと、そこは顔料で塗りつぶされた広大な黒で、周りは見渡す限りの地平線に囲まれている。自分の目がこの辺一帯を見つめている筈なのだが、空は眩しくて白い。私

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大舞台に結集した二つの力の衝突 今、拮抗した熱のど真ん中に杭が打ち込まれようとしている打ち上げられた魂が強く青い空へと願う放物線の届く先は−ZERO喝采か溜め息か逆転する世界の緊張の境目で摂理に流されながら地を目指すどよめく世界に置き去られた魂

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今日も鉛が降りつづいている重く冷たい灰色のしずくが高い空から俺たち目がけて落ちてくる広がっているはずの青い空はひしめく厚い雲に阻まれかがやく陽の欠けらさえ見えない打ちひしがれたお前の目にはただ黒い明日が映るだけ残されたわずかな道のりを進む力

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たくさんの星が目の前で小さく燃えて 僕らのディナーを彩っている! 工場で正確にしくまれた電飾や ノーテンキで電気仕掛けの鐘の音も しらじらしい作り物では喜べない おむすび持って静かな山で 君と二人でクリスマス 意味なんて知らない 僕らの今に入り込め

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『写真』
2013年11月14日21:18

偉そうに見下す私が無表情 母に抱かれているのか 誰がカメラを持ったのか和服にくるまれた赤ん坊の写真 私の細い目はワシ鼻の私を覗いている「成長したか、」どうだろう「母を頼むよ、」写真の私が年上のように見えて        *黄色いTシャツに仮面ラ

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『いつも、月』
2013年11月14日18:25

月が目のウラの遠くで微笑んでる仲秋の名月以来ちゃんと見てないあんなに美しく僕をひきつけたのに忘れててごめん毎日様子を見にきてくれてるんだよね昨日ちらりみつけた月は遠かった 今日また目を合わせよう雲があってもあわてない太陽の愛をうけてるお顔は

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『まあ、たまには』
2013年11月13日21:36

ポークカレー発売中!の貼り紙につられて店に入ると、小っちゃくて可愛らしいお姉ちゃんがハキハキと対応してくれた。以前寄った時にはまだ、新人ちゃんかなぁ?と思ったのだが、もう既に一年が経つ。このお姉ちゃんもがんばるなぁ。牛ばかりじゃインド人が食

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『矢印』
2013年11月13日02:49

交差点を知らぬ顔で すれ違う人々の影が 大きなカタマリになり 私の目の前に立ちはだかって この道のゆく先が見えない あの人の庭と その人の部屋と この人の街と あの人の川と その人の空と この人の海と ささいなカサナリが広がり 全ての人々の世界がツナガ

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『高い空へ』〜或返詩
2013年11月09日22:20

ことり、とアミ戸が鳴って うつろな笑顔でふり向くと窓枠に切り取られた高い空に鳥が懸命にはばたいている (そんなにがんばらなくても、)からになった勉強机に目をやると引出しに貼られたキティのシールがこちらを向いておすまししている鳥はいつの間にか窓枠

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季節の花の散るたび 風に浮かぶ指先の白さ ささやかな言葉のゆらめきに 私のかたくなは踏み出せず 背を向ける涙を見おくった 終わりのない石ころの道に また、冷たい雨が降る

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帰り道にライトをあてて先ほどの声の顔を思い出すラン、とした電話に扉を飛び出して手を振る君の夜中なのに光に満ちていてずいぶんと勝手な想像に対向車のいたずらなハイビーム 君がひとりに流されないよう明日をヨムいつまでも君が咲いていられるように夜空

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感じたままを綴る、とよく、目にするのです。そんなこと出来るんですかぁ?! と思ってる訳もなく、通過。 自分の感覚をそのまんま文字という形にして、しかも、詩にしてしまう力があるのなら凄過ぎるのです!湯のたぎるヤカンに触って障ってウわチっ!、伝わら

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