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日記一覧

詩『ジャラジャラ』
2015年02月28日20:51

なんのためにあったのか分からない台所と居間を仕切るスダレなジャラジャラときどき父ちゃんに引っかかってあえなく畳に落下「えーい、くそ」ドタバタと元の位置にかけられてご飯ができたと母ちゃんが言うから台所に取りにいくときぼくの額にあたって「あいた

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月と地球が地つづきだったら と、うさぎはいつも思っています どれだけ高く跳んでも 月の神様の所までとどきません 大きな杵つき餅はきっと美味しいのです せめて音をきかせて 耳を長く、長く せめて匂いだけでも 鼻をひく、ひく いつまでも月を眺めて 恋しく

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涙を浮かべながら詩をつくることがあっていや、馬鹿ですよ確かにまだ出来上がってもいない空中にただよう自分の詩を読んで泣くことで満足して出来上がった詩はというと何の変哲もない文だったりして脳ミソがダメージをうける涙のもとを見極めることなく私は作

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詩『おじいの桜』
2015年02月25日13:05

おじいのおぼつかない足が突き出た根っこを上手にこえて裏庭の奥にたたずむ桜をめざす悪戯っこな顔をして、にやり忍び足のはずの一歩ごとに落ち葉がいじわるをするがおじいは聞こえずお構いなしヒヨがよぎれば指を立てて、しぃ桜の幹の少ししめった肌に、ばぁ

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どこまでもわだかまる高い空から身をなげた花びらは私を貫いてひき裂いた稲妻がぎこちなく照らしだす真白の青白く浮きたつ枝のあみ目から遠い耳もとをかすかに、声虚ろなさえずり落ちていく姿に閉ざしたまぶたがまた空をうつし出す花びらが、また

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詩『消えていく 詩』
2015年02月20日22:00

眠りに向かう途中やすらぎに広がるたいらな世界でふと暗い大きな穴に気づき立ち止まって底をのぞこうと目を見開くが何も見えず実は底にたどり着いているのか自分の目の奥をのぞき込んでいるのかどうにも分からなくなり巨大な頭に吸い取られてしまった体はしぼ

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どこまで続くのか高い空からあたたかみのある白い花びらが身をなげるように舞いおりる一瞬が連なってぎこちない映写機は青白い幕の中心に真白をやわらかく映してまた、ぼやけて消えて乾いた枝のあみ目から遠くかすかに耳もとに、声姿はなくとも聞こえる歌の意

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詩『光合成』
2015年02月10日11:42

大きな川の土手にぼくらは寝そべって青い空にはりついていた若草の剣先が重なる音にさそわれてぼくらの境はなくなってきみもぼくも草原や空にしみこんで風になっていたんだろうふと目が開いて火星の景色か草の目になったかきみを起こすと顔に太陽がうつりこん

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詩『恋ふ』
2015年02月10日07:37

我、想ふゆゑに君あり君、若くして老いず眩しき春の陽のもとにくすみ去ることなく色鮮やかなり我、老いてなお君想ふゆゑに我あり

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詩か?『まぼろし』
2015年02月10日04:04

医者にしては話の運びが巧いまるで凄腕の営業マンのように一ヶ月お試し禁煙、当たり前のようにご成約。病院の駐車場に四時間も置き去りにされ冷たくなってしまった車のエンジンをかけてタバコの残りを確認すると1mgが2本生涯最後になるかもしれないタバコの

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舞台上にパーテーションがあり窓枠でくり抜かれている見えるのは、一瞬通り過ぎる人影客席を見ながらおそらく、男性何を見たのだろうか私と目が合った気がした観客の誰もが目が合ったと思ったかもしれないあるいは窓枠はモニターなのかもしれないもしかすると

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詩『偽物と本物』(改稿)
2015年02月04日15:13

通りを歩くあなたは偽物でわたしは偽物のあなたをあなたと信じ窓枠の右から左へと見送る通りからわたしを見るあなたが本物であなたは偽物のわたしをわたしと信じ窓枠の左から右へと運ぶ*2013年10月に書いた物を改稿しました。

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