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2014年06月07日17:10

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詩『体−手指』


『体−親指』14/06/07


ひとり風上に立ち
力づよく突き進む
不恰好などお構いなし
きわめて貴重な日常を
なんでもない日常として勝ちとり
日々の闘いを後ろ姿に隠して
ねぼけ顔でわらっている


『体−人差し指』14/06/07


器用な身のこなしで
行く道を明るくてらす
ふわりと何気なく構えた姿は
どんな時にも近くにいて
さりげなく静かに
独楽のように回っている


『体−中指』14/06/07


未知の世界へとふみ入る
ペンを抱える膨れっ面は
真実を探求する者のあかしとして
背伸びしてたたかれた昨日と
まけずに探る今日が
目指す明日にもうすこし


『体−薬指』14/06/07


どこに行くにも傍にいる妹
細い体で懸命について来る
ピアノを弾くとき薬指が上がらないと
俯いてしくしく泣いていた
ひとりだと心細くてどこにも行けないから
いつも連れ出してあげる
僕がお役御免になる日まで
いつでも僕についておいで


『体−小指』14/06/07


君のちいさな手ではどうしても
僕のギターに届かないけれど
キッ、と握った手のひらに
夢がたくさん詰まっているんだね
ひとには決してはなさずに
これからの道のりを
歩いていくんだね




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