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2024年03月28日17:18

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松ちゃんの傍聴券

 松本人志さんの名誉毀損訴訟(ぼくが東京地裁で確認した正式名称は「損害賠償等請求事件」)の初弁論を傍聴したく、傍聴券を求めて東京地裁で並んだのだが、撃沈した。報道陣がほとんどの傍聴席を占めていたためだろう、一般人は19人しか当選できなかった。裁判所の周辺にはメディアがたくさん来ていて、インタビューに答えている一般人も何人かおられた。
 興味深いのは抽選の仕方。ガーシー裁判のときはぼくは単純に列に並んだのだが(そのときも落選した)、東京地裁が今回は桁違いの人が押し寄せると予想したのだろう、傍聴券の列ができる場所にテーブルを並べたコーナーを儲けていた。10時ごろにそのコーナーに行ったら左手にリストバンドをつけられ、一枚のプリントを渡された。見ると11時30分ごろにサイトで当選番号を発表する旨書かれており、サイトにアクセスするためのQRコードも記されていた。おー、さすが松ちゃん。

 ぼくは単なる松本さんのファンである。面識もないし、ネット上で交流を持ったこともない。番組収録なんかで生の姿を見たこともなければ街で見かけたこともない。一九八〇年代後半に東京のテレビ番組に出るようになったときからの単なるファンだ。
 テレビで初めてダウンタウンの漫才を見たときはあまりの面白さに衝撃を受けた。高校生のときに初めて見たツービートの漫才にど肝を抜かれたときと同じ興奮を覚えた。
 多くの人は当時のダウンタウンの映像をYouTube等で見ても衝撃は受けないと思う。今活躍中のお笑い芸人さんたちがやっているネタとそう違わないのだから。
 だが、だからこそぼくは声を大にして言いたい。何がすごいって、多くのお笑い芸人さんたちがお手本にしたくなるような漫才を作ったことがすごいのだと。そして同時代を生きていたためにビートたけしさんや松本さんがスターに駆け上がっていく姿を疾走感を持って目の当たりにできたことを幸福に思う。
 ぼくは勝手に松本さんに親近感を覚えている。同じ年に生まれたこと、同じ年に父親を亡くしたこと、そしてーー松本さんの場合は一時的なものにすぎないのかもしれないがーー六十歳で仕事から退いたこと。
 ネットで調べた情報によると初公判に松本さん本人が出廷することはなさそうだったが、代理人の弁護士が法廷で何を述べるのか、長く松本ファンを公言し、勝手に親近感を覚えているぼくとしては見届けたかった。
 今回は傍聴できなかったが、二回目以降の審理のときにはまた東京地裁に行こうと思う。

 それはそうと、東京地裁では当然ながら他の裁判もやっている。なので三つばかり傍聴してきた。
 まずは詐欺事件。被告の六十代後半と思しき老人が暴力団員だからなのか、傍聴席にはいかにも“そのスジの人”が何人かおられ、ちょっと怖かった。そして事件が入り組んでいるからなのか登場人物が多いからなのか、検察官が長々と述べる事件のあらましがどうも分かりにくかった。審理中の法廷の入退室はいただけないことだとは分かっているが、それでも限界が来て50分で退出してしまった。
 二つ目は判決のみ。四十歳ぐらいの韓国人男性がビンで人を殴りつけたという障害事件で、懲役一年、執行猶予三年という判決だった。女性の通訳の方がいて、韓国語で伝えていた。
 最後は「不同意わいせつ」。被告は四十歳ぐらいの男性で、タクシーの中で知人女性の胸に触ったという罪。「ブラジャーのカップからはみ出している部分を三本の指でつまんだ」と言っていた。
 今回が最後の審理だったらしく、被告は裁判官に最終陳述を促され、女性に対して謝りたい旨真摯に語っていた。
 二つ目と三つ目は同じ法廷での連続で、裁判官も同じ女性の方だった。
 で、この方だが、何だかとても急いでいるように見えた。ぼくは今日しか見ていないのだからもちろん断言なんかできないが、早く結論を出したがっている印象を持った。「承認ということでいいですね?」などと言っては強引にどんどん進めようとしていた。『それでもボクはやってない』という映画で公平性を欠く裁判官を小日向文世さんが演じていたが、それを彷彿させた。
 裁判官にもいろんな方がおられるという実に当たり前のことを実感として理解した。
 これで裁判傍聴は六回目となった。

はみだし
 あとでニュースで分かったことだが、傍聴券を求めて並んだ人の数は691人。倍率は36倍ということになる。また、初弁論は松本さん側、文藝春秋側が訴状陳述などの確認を行い、約5分弱で終了したとのこと。5分弱!
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