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2020年10月20日21:02

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《2020岡山2-3》犬島のラスボス

日記を記録していく習慣によって得られていること。
自らの記憶を補完していくことができる、国語力が維持できる、そして、今を生きるのと同時に過去を振り返りながら人生を何層倍にも膨らませて楽しむことができる。
どうせ自分自身の日記だからポジティブなことしか書かないし、必要なければ記録を残さない時間だって自由に選択できる。たまに紐解く1982年ごろの日記なんて、今よりずっとステキな音楽たちに溢れて筆を進めていたようだ。
その頃の日記の末尾にはBGMで流していた楽曲が記載されていたりする。
NHK深夜に放送されていた『ヨーロッパ トラムの旅』電車
そのヘルシンキ篇を観ながらなら、2019年8月の日記で当時の情景を振り返るペンギン
アーカイブは自らのために。

《岡山3》承前
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1977267751&owner_id=8666179
フォト
1時間のガイドを担当してくれたYさんが「一番好きな展示」と語った《石職人の家跡》。深いアーティスティックなグラフィティに興味を持つのだから、きっと芸術系と思い問うてみた。
蟹座「芸術系の学校を?」
ひよこ「いえ、実は法学部なんです。でも、好きな道に行きたかったので、思い切ってベネッセを受けましたチューリップ
そういえば、このグラフィティアート。熊本の津奈木駅で観た記憶。
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残しておくべきは日記だね。

家プロジェクトの独占ガイドツアーは I邸 で別れを告げることになる。
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インスタレーションはオラファー・エリアソン作。
部屋に置かれた3つの鏡を覗くと、その向こうはインフィニティ。
在るはずのない角度にフラワーガーデンを浮かび上がらせ、エリアソン・マジックを創り出す。
ひよこ「MOTで開催していたエリアソン展に行く予定だったんです泣き顔
クソコロナのお陰で夢はかなわず。
ホスピタリティのみならず、ナレッジもアティチュードも一品級。
例えば言葉が重なると、すぐに手を添えて「After you!」と、切っ掛けをゲストに譲る。
まだまだ旅はできていないようだけど、幾つかのレコメンドは伝えてきた。
きっと2022年、春の犬島で再会を果たす。奇跡なんて信じればやってくる。

フォト
《犬島精練所美術館犬
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廃墟に造られたインスタレーション系の美術館。
7年振りに足を踏み入れた。当時の評価は★5.満点。
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フレアの炎を背中に坑道を往く。100mほど先には瀬戸内の海が見えている。
ところが、その見えていた海は鏡に映ったダミー波
ぶつからないように左へ折れると、再び瀬戸内の海。背中を振り返るとフレア晴れ
マジックハウス。
そして、ここでも小さな奇跡を起こしている。
入館者が誰ひとり入ってこない。だから、行っても行っても常に背中にフレアを抱いている。ここも貸切なのであるペンギン
フォト
記憶に残る三島由紀夫邸のインスタレーション。
柳幸典が造作した三島の檄文が、遺構に熱を与えている様だ。

さて、帰島の船まで残り30分。出口はすぐのはずなので、目当てのランチタコめしをゆっくりとレストランで食することができそうだ。さすがは川崎一のタイムキーパー(自称)。
柳幸典の部屋を出て、出口へ向かおうとすると、先の休憩スペースに梅干しばあさんが1人。意味の分からない美術館に紛れ込んだ疲れを癒しているのか、いや、そうではない。
精錬所美術館を堪能した神奈川県民は、梅干しばあさんを横目に、さてランチかと思いきや、威勢のいい言葉が掛けられる。
猫「こらこら、あんたね。この床に敷かれた黒いレンガ、これ、何からできているのか知ってんの衝撃
なにやらケンカ腰である。
この黒いレンガが銅の生成時に生まれた廃物であることは知っていたが、なんか楽しそうだ。梅干しばあさんに少し付き合ってみるか。

これが大きな間違いだった。
産まれてから86年と10ヶ月。犬島に住み続けて、精錬所のすべてを知っている。
わんぱく少女の時代から、しわくちゃばあさんの時代までの半生記。
ボケボケなので、同じ話を少なくとも4回繰り返し、とにかく結論に達しないボランティアガイド。同じように捕まったえくぼちゃんは、速攻で飽きてガイドブックを手にしたら「そのままにしておきな」と叱られて、摺り足でムーンウォークを試み逃げていく始末。
結局、NOと言えないおいらだけが捕まって、ひたすら梅干しばあさんの戯言を聞いていたら、ついに美術館のおねえさんたちがやってきて、
ひよこ「ここから船着き場まで20分かかりますけど、時間大丈夫ですか」と、告げてきた。
時計を見たら13時35分げっそり
蟹座「ばあさん、ごめん。船が出るわ船
猫「なんじゃい。だったら、もっと早くきやがれ」みたいな。
精錬所美術館の感激を一瞬にして凌駕するラスボスばあさん、86歳。15分間の対峙。
実は、岡山ばあさんシンドロームはこののちも続くのであった。
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すぐに船着き場という思い込みは、遊歩道を登り下りして、息を切らしながらビジターセンターへとたどり着いたペンギン
結局、レストランでゆっくりとしたランチも夢のまた夢。
船で食べようと「たこむすび」をテイクアウトして、犬島をあとにした。
乗船時間はわずか10分。おむすびを頬張る暇もなく、本州ふたたび。
(つづく)



ペン首相本「記録残すの当然」削除
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=6274593
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