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2016年11月20日01:09

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『フランコフォニア ルーヴルの記憶』

フランコフォニア ルーヴルの記憶

 巨匠アレクサンドル・ソクーロフの美術への愛情が再確認される一風変わった映画。
かつてソクーロフは『エルミタージュ幻想』(未見)というロシアを代表する美術館を舞台にカメラを回した。
美術品つながりで言えば、その系譜ということになるだろうか。

 第二次世界大戦ドイツ占領下のフランス、ルーヴルの美術品をめぐってのナチスとフランス側との丁々発止が面白い。
現在の美術品を運搬するエピソードと、過去のドキュメンタリー映像に加え、幻想(?)の登場人物によって構成されるという摩訶不思議な体験。
(その意味ではワンカット長回しの『エルミタージュ幻想』とは違う。)
ナチとルーヴル側は敵味方同士のはずなのにアートの前ではその壁も超えるというあたりに希望も感じさせる。

 狂言回しのナポレオンがいい味を出しているが、3つの舞台のどれを中心に据えているのかが掴みづらく、やや散漫で観る人を選ぶかもしれないとは感じた。冷や汗
(ルーヴルの裏舞台は見応えあるが…。)

 今なおルーヴルで名画の数々が見られるのは、こうした歴史があるのだとしみじみ感じる。
もしも今度ルーヴルに行ける機会があったら、作品だけじゃなく建物自体もじっくりと目を向けてみたい。

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