『父親たちの星条旗』
*アメリカンドリーム、もっと端的に言えば夢である。
・夢に苛まれるアイラ、
・一時期の夢に酔いしれるレイニー
・ 堅実に生きるドク
*写真による、ヒーローとは何か。
・虚構、偶然、
*ヒーローはいない。いるのは、普通に生きる我々だけである。
*エンドクレディットに始まるイーストウッドによるメインの旋律、そこから続く、不穏な雰囲気というより、終盤のセンチメンタルな趣きから現実に引き戻すようなサウンドが、そこに表わされる硫黄島の闘いのフォトに伴う。
*スピルバーグはオーディエンスである我々の眼差しを「物語空間」にしっかりと置きながら、過去への憧憬と未来への眼差しを生んでいく。スピルバーグのそうした志向性に対し、イーストウッドのコンティニュイティはアルバムを捲っていくような、そうした効果によって我々の眼差しをいざなう。ゴースト、或いはレジェンドというものを視せ聴かせることにおいて、そうした走馬灯が効果をもたらしたりする。彼のテクストの不思議なセンスはそれと関係するものである。『父親たちの星条旗』のエンドクレディットに表わされるフォトの表わされ方を観たときに、やはりそうなのかと思うのであった。
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