今日はTOHOデーだったが、どうにも時間帯が合わずに見送り。
なので、せっせと積円盤
を消化〜。(笑)
『
ナイトクローラー』
<ナイトクローラー>とは報道専門の映像パパラッチなんだそうだが、元は地べたを這いずるものとかミミズといった意味合いから来ているらしい。
ルイス・ブルーム(ジェイク・ギレンホール)は勤勉で出世欲が強いが、無職のためコソ泥やって日銭を稼いでいる。
そんなある晩に事件現場で映像パパラッチの仕事を見て、ピンとくる。
これなら自分でも売り込めると安い機材をそろえて夜ごとスクープ探し。
運よく映像の売り込みに成功して、次第に泥沼にはまってゆく。
アカデミー賞では脚本賞にノミネートされただけだが、なぜジェイクは主演男優賞にノミネートされなかったんだろう。
それぐらい圧倒的にゾワゾワする嫌な奴を演じきっている。
マスメディアの暴走とでもいうべきなのか。視聴者は貪欲なため、もっと刺激的な映像が見たくなる。
TV局の上司の要求にこたえようと、より強い過激な映像を求めてゆき、ついには<一線>を超えてしまう男の闇が描かれる。
確かに、ルイスには天職なのかもしれない。
常に冷静沈着でスクープ映像のためなら、文字通り“何でも”やってしまう。
だが、それこそ大問題で、これほどヘドが出そうなキャラもそうそうお目にかかれまい。
対比的に庶民を代弁するのは、弱っちい助手のリックだろうか。
そもそもジェイクはギョロっとした目つきをしていて、見ようによっては不気味なのだが、余計にひん剥いているかのような…例えて言えば蛇(や爬虫類)の目つきを思わせる。
(表情を崩さず体温も感じさせない点や狙った獲物は逃がさないといったあたりも…。)
ペタッと撫でつけた髪型も効果的。
人間の血が通っていないかにみえるルイスの行動は非難されてしかるべきものだろうが、彼だけが特別なのか?
それは局内のスタッフたちの個々の反応に答えがあるようにも思える。
まさにそこにこそマスコミの特殊さがあるのではないか。
監督・脚本を手がけたのは『ボーン・レガシー』の脚本家ダン・ギルロイ。
胸糞悪くなるが、この狂った男に魅了されている自分もどこかでいることに気がつく。
8月22日より公開(ぬ?、シネコンで大規模展開じゃないの?)
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