mixiユーザー(id:2938771)

2014年12月16日14:06

192 view

残り香に思うこと(その10)

 筆者にも若い頃があり、幼い頃があった。おそらく、あったのだろうと思われる。そんな頃、筆者はマニア雑誌にかかわった。最初は投稿者だった。そして、編集者となった。しかし、その頃は、まだまだ若かった。
 ゆえに、その頃の事は、記憶が定かでないばかりか、そもそも、その年齢における理解力が乏しかったというのがある。
 そんな不確かな話をしよう。
 マニア雑誌をマイナーで作っていた人たちがいた。マイナーというのは大手の流通には乗っていないということなのだ。自主流通などと言ったり、自家売りなどと言っていたと思う。ようするに、書店にダイレクトに納品していたのだ。さらには大人の玩具流通などというのもあった。
 しかし、大手の流通ルートに乗らなければ本は売れなかった。当然のことだ。では、彼らはどうして、そんなマイナーなビジネスをしていたのだろうか。筆者には、彼らが本気で利益を追求していたようには思えなかった。
 筆者がそうしたマイナー雑誌にかかわった頃、筆者は、その当時は多くの学生がやっていたように、同人誌など作っていた。その同人誌とマイナーなマニア雑誌はそう違わないもののように、筆者には思えた。同人誌は利益を追求するというよりは、むしろ、自分たちの主張をするという意味が強いものだったが、マイナー雑誌も同じように筆者には思えたのだ。
 そういえば、最近では、仲間が集って何かをするようだが、あの頃は違ったような気がする。あの頃は、仲間がいるかどうかを確かめるために仲間を集っていたように思うのだ。ゆえに、利益は求めていなかったように思うのだ。
 もちろん、これは筆者が若過ぎたための勘違いかもしれない。実は、食い詰めた人たちがギリギリのギャンブルをしていたのかもしれない。それは分からない。
 分からないが、しかし、筆者は、もう一度、誰かが誰かを呼ぶためのビジネスを見たくなったのだ。
 たとえば、サロンの定休日を増やして、そこに、こっそりとした集会を入れるなんてこともいいのではないかと思うのだ。気の仲間が集うのではない、マニアが密かに集会をする、そんな日があっても面白いのではないだろうか。
 ひっそりと集い、こっそりと何かを出版する。そんなことが出来たら面白いのではないだろうか。皆でワイワイではなく、こっそりと集まり、ヒソヒソと話す、そんなことがあってもいいのではないだろうか。
 そんなことを筆者は考えているのだ。
1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年12月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031