「
巨匠たちの英国水彩画展」@Bunkamuraザ・ミュージアム
『007 スカイフォール』を観た後で、譲っていただいたチケットで観てきました。
007にターナーの絵画が登場していたので、なんというかナイスつながりだ。(笑)
今でこそ風景画は一ジャンルとして立派に成立しているけど、かつての評価はかなり低かったという。
それでも今のように海外旅行やインターネットが普及していない時代において、他国を見聞してきた人の話は見識の世界を広げることでもあったろう。
写真の発達・普及の前には戦争にも画家が帯同するするくらいビジュアルは重要だった。
(
現在のグーグル・マップやストリートビューをあの頃の人たちが見たらどう思うか…)
しばし旅絵日記の祖ともいえる英国を代表する画家たちの水彩画を堪能。
旅先で印象を持ち帰ってスタジオ制作されたケースもあるというが、やはり生で体験した人のフィルターを通したものは想像力で描いたものとは一線を画す。
ターナーを見るとわかるが、
空気や湿度、気温まで感じ取れるようだ。
また(ターナーではないが)エルサレムを描いたものには、英国にはない
光の強さを画面から感じ取れる。
ターナーの筆致は実に細密で肉眼で見てこそ価値が知れるというもの。
素人目から観てもパースが狂っている絵もあるが、それこそ理屈で描かれたものでない証拠か?
ウィリアム・ブレイク 『ヨーロッパ』図版1、口絵、《日の老いたる者》はどこか他の場所で見た気がするけど思い出せない。
だれかのレコードジャケットにあったような…?
レコードジャケットというと、フランシス・ニコルソン《ゴーデイル・スカー峡谷の滝、ヨークシャー》
(
http://blog.goo.ne.jp/harold1234/e/c2206dbfc3dafe660fe120c3420728f1)
を観て、プログレ系のイラストで知られるロジャー・ディーンもきっと若かりし頃に見ているに違いないと思わずにはいられなかった。(笑)
英国水彩画は彼のような
ファンタジック系イラストの元祖でもあるのやも知れぬ。
(恥ずかしながら小生がロジャー・ディーンにかぶれていた若かりし頃に描いた絵)
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