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2026年03月09日20:34

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「怒りの河」アンソニー・マン〜かつてのワルはワルのままか?変われるのか?〜

『ウィンチェスター銃'73』(1950)と同じく、アーロン・ローゼンバーグが製作、ボーデン・チェイスが脚本を書き、アンソニー・マンが監督、ジェームズ・スチュアートが主演する色彩西部劇1951年作品。かつてワルだった男は変われるか?ワルはワルのままか?というお話。

今回のジェームス・スチュアートは、ミズーリ州の無法者の強盗だった男グリン・マクリントック。今はオレゴン州奥地へ移動する開拓団の誠実な道案内人を勤めている。過去を改心して開拓地で牧場を始めようとしていた。幌馬車を何台も引き連れ、山や河を越えていくのは大変そうだ。偶然、自警団に縛り首にされそうになった男エマーソン・コール(アーサー・ケネディ)をグリンが救う。「縛り首は嫌いだ」と自分もかつて縛り首されそうになった過去を隠しているグリン。同じ境遇であった元強盗コールと意気投合するが、開拓団のジェレミー(ジェイ・C・フリッペン)は、「一度腐ったリンゴはまわりのリンゴも腐らせる」と信用しない。途中、先住民族にも襲われ、ポートランドに到着。ジェレミーの娘ローラ(ジュリー・アダムス)は矢で負傷し、治療のため町に残して移住地に出発。開拓団の開墾作業が進むが、冬を前に契約した食糧が届かない。これでは冬を越せない。グリンが様子を見に町に戻ると、町はゴールドラッシュで湧いていた。町の顔役ヘンドリックス(ハワード・ペトリー)と開拓団が契約した食糧は、砂金の鉱夫たちに何倍もの値段で売られようとしていた。グリンはヘンドリックスから食糧を奪い、銃撃戦をしながら船に乗り込み運ぶ。ポートランドの町に残っていたコールは、ローラといい仲になっていて、グリンたちに加わり一緒に開拓地に向かう。

ヘンドリックスたちが船の行き先に先回りする裏をかいて、グリンたちは途中で船を下り、山を越えようとする。幌馬車に多くの食糧を積み、牛たちも連れての山越えは困難を極め、ヘンドリックたちに追いつかれて銃撃戦となる。アンソニー・マン監督の得意の上下関係の地形を使った銃撃戦でグリンたちは勝利を収めるが、今度は金目当てに積み荷を運んだ鉱夫たちが反乱。開拓地ではなく、金鉱地に食糧を運べば大金で買ってくれると言い出す。かつてのワルのコールは、ここで本性を発揮して寝返る。コールと愛し合っていたローラもコールに裏切られる。「どうせお前も、元強盗の無法者だとバレれば開拓地を追い出されるはずだ。それなら大金を手に入れた方が得だろう」とグリンに迫るが、グリンは譲らず争いになり、一人荒野に置いて行かれる。今度はコールがボスとなって金鉱地へと向かうが、グリンが一人で追いかけて来る。追手のグリンの影に怯えるコール。開拓団のジェレミーとローラが、こっそり追ってくるグリンのために馬を放ち、グリンは一行たちの眼の前に突然現われる。最後は幌馬車で川を渡っている場面での銃撃戦。川の中に入った馬と男たちが撃ち合う。グリンとコールは川の中で殴り合いになり、コールは川に沈んで流されていく。川(河)は、過去の自分を超えていくための試練の場所でもあるのかもしれない。

幌馬車で山を越えたり、川を渡ったりする描写が見応えある。人々が馬たちとともに集団で移動し、森を越え、川を渡り、新たな土地を開拓をすることの困難さが描かれている。そしてかつてのワルだったグリンは、河を越えて、生まれ変わって新たな人生を手に入れた。


1951年製作/アメリカ
原題または英題:Bend of the River
配給:ユニヴァーサル日本支社

監督:アンソニー・マン
脚本:ボーデン・チェイス
原作:ビル・ガリック
製作:アーロン・ローゼンバーグ
撮影:アービング・グラスバーグ
美術:ベルナルド・ヘルッブルン、ネイザン・ジュラン
音楽:ハンス・J・サルター
録音:レスリー・I・カレー ジョー・ラピス
キャスト:ジェームズ・スチュワート、アーサー・ケネディ、ジュリー・アダムス、ロック・ハドソン、ロリ・ネルソン、ジェイ・C・フリッペン、ステピン・フェチット、ヘンリー・モーガン、チャビー・ジョンソン、ハワード・ペトリー、フランセス・バビア
☆☆☆3
写真引用コピーライト ブレーントラスト
0 7

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