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日記一覧

うまく言葉にできないようなドラマや映画が好きだ。うまく物語を語れないもの、言葉にできないもの、そういうドラマや映画の方が表現が豊かだということだ。単純な言葉で要約できるようなものは、その程度のものだ。いくら言葉を尽くしても、その映像の魅力は

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街の夜景がロングショットで映し出され、光の中を電車が走っていく場面が何度かある。それはまるで宇宙を走る銀河鉄道のように見えた。なぜならこの映画は宇宙の時空間の広がりを感じさせる映画だからだ。さらに夜の事務所が美しい。上白石萌音と松村北斗の二

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多くの映画ファンが忘れられない映画だと挙げる『ミチバチのささやき』と『エル・スール』のビクトル・エリセ監督の31年ぶりの長編新作である。私もまた生涯忘れられない大好きな映画がこのエリセの2本の映画である。期待しないではいられない。待ちに待った新

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各誌の2023年ベストテンが発表になった。備忘録として掲載しておく。キネマ旬報のベストテンで、『せかいのおきく』がベストワンになったのには驚いた。阪本順治は昨年の 『冬薔薇(ふゆそうび)』も良かったが地味な印象の映画。この作品もモノクロ時代劇で

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2023年日本で公開された作品で、比較的評判の良かった映画である。WOWOWで視聴。なるほど、ケイト・ブランシェットの存在感が圧倒的に感じられる堂々たる女性指揮者の人生の苦闘の映画である。彼女が指揮する場面の迫力、音楽・芸術への激しい執着、そして

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『夜明けのすべて』(https://yoakenosubete-movie.asmik-ace.co.jp/) の公開が待ち遠しい三宅唱監督の初期作品『Playback』を見直した(1回目のレビューはこちら https://hideyosi719.blog.fc2.com/blog-entry-826.html)。 時間が現在と過去が交錯する

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2023年映画ベスト10
2024年01月24日18:01

遅ればせながら私が観た2023年公開映画ベスト10を記しておく。昨年末に書かねばいけないところだが、札幌公開が今年1月にズレこんだアキ・カウリスマキの『枯れ葉』を2023年公開映画に入れたくて、これを観てから決めることにしていた。贔屓の監督でもあるし

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大好きなアキ・カウリスマキの新作である。監督引退宣言から6年経って、引退を撤回して撮られた新作だ。札幌での公開を心待ちにしていた。まず赤い制服に目が行く。3人のスーパーの赤い制服の女性従業員、赤い肉。さらに赤いロッカー!!。小津安二郎の「赤

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カズオ・イシグロはこれまで読んでこなかった。『わたしを離さないで』はドラマ化されたものを観たことはある。臓器提供するために作られたクローン人間たちの施設を舞台にしたちょっと哀しくせつない物語だった。この小説は、ノーベル賞文学賞受賞(2017年)後

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北海道の根室のアマチュアプロレス団体「新根室プロレス」を追った北海道文化放送(uhb)製作のドキュメンタリー。これが意外にもヒューマンドキュメンタリーとして面白多かった。「無理しない ケガしない 明日も仕事!」は、「新根室プロレス」の会長サムソ

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同工異曲の家族の映画を作り続けた小津安二郎の作品群は、しばしば混乱する。どの作品がどの話だったか、分からなくなるのだ。整理のために、書いていなかった作品のレビューを残しておく。かつて観た記憶を辿りながら再見した4Kデジタル修復版の本作、改め

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