アニメ『この世界の片隅に』を観て以来、コトリンゴの唄う「悲しくてやりきれない」が頭から離れない。この曲は、南北朝鮮が分断された哀しみを歌った「イムジン河」が発売中止になり、フォークルセダーズの加藤和彦がその「イムジン河」に代わって、即席で作
今はももう映画を観る時間がなさそうなので、恒例のお遊びの2016年映画ベスト10<邦画ベスト10>1、淵に立つ 浅野忠信が圧倒的な存在感で映画を支配。地獄の淵で死と隣り合わせ。 人間の底なしの恐ろしさ。2、クリーピー 偽りの隣人 これほど奇妙で居
10代の頃、ジャニスの歌声が衝撃だった。しゃがれた泣き叫ぶような声が胸に響いた。洋楽で初めて買ったアルバムが「パール」だったかもしれない。自分を持てあまして、将来のことも、今の自分もわからないまま、エネルギーばかりがありあまっていて、それをど
ドラマ「逃げ恥」が絶好調である。昨夜は、石田ゆり子の勤める化粧品会社が、「ゴダール」という会社で、「ゴダールの価値をゴダールが否定する」なる哲学的台詞も飛び出し、ビックリ!!どこまであのJ=L・ゴダールを意識したものなのかは不明だが、これま
大好きなウェス・アンダーソン監督からのクリスマスの贈り物 ステキなショートムービー Come Together!
今年の大ヒット&話題映画といえばこの2作であるのは誰もが認めるところだろう。なぜこれほどまでに、この2作がヒットしたのか?あらためて考えてみた。米大統領選のトランプ勝利でもわかるとおり、いま世界は、グローバル化、新自由主義が行き着くところまで
自分のことしか考えていない男が、「人生は他者だ」と考えるまでに至る映画。これまで複雑なる人間の嘘と本音、悪意と人間関係の葛藤のようなものを描いてきた西川美和は、今回もちょっとひねくれた男を登場させた。人気小説家の幸夫の本木雅弘がハマり役だ。
まさにタイトルどおり、崖っぷちに立って、闇を覗きこむようなおそろしい映画だ。第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で審査員賞を受賞したことで、気になっていた。深田晃司監督は、平田オリザ主宰の劇団「青年団」の演出部に所属し、映画を撮り始めた経
久々にカッコいい若者たちのジャズに出会った。札幌でNoMapsという短編映画・音楽・インタラクティヴのイベントがあって、フリーパスでちょこちょこ会場を覗いていて出会ったジャズ。グルーヴ感のあるジャズピアノトリオ。いい感じ。
NHKドラマ『夏目漱石の妻』を見ていると、夏目漱石もいろいろと大変だったのだなぁ〜と、あらためて思う。恥ずかしながら、詳しい生い立ちなど不勉強のためよく知らなかったもので・・・。何が本当だったかは分からないが、漱石がとことん家庭の愛に見放さ
ご存知の通り実話である。2009年のアメリカ・ニューヨークで起こり、奇跡的な生還劇として世界に広く報道された航空機事故を、当事者であるチェズレイ・サレンバーガー機長の手記「機長、究極の決断 『ハドソン川』の奇跡」をもとに映画化された・・・と資料
先日読んだ本の中で、スペインの哲学者ホセ・オルテガ・イ・ガゼットの「私とは、私とその環境である」という言葉が紹介されていた。人は一人では生きていけない。家族を作り、部族を作り、集団をつくり、村や町をつくり、社会をつくり、国家という枠組みを作
昨日の朝日新聞の鷲田清一の「折々のことば」よりほんとうの寛容さはつねに戦闘状態にあるはずで、寛容にする側もされる側も、どちらもぞんぶんに傷つく。 (堀江敏幸) ◇ 他人の話に「わかる」と人はたやすく
演劇レビュー五反田団「pion」 前田司郎 作・演出 キャスト:鮎川桃果、黒田大輔、前田司郎 札幌シアターZOO2015年に「記憶の化け物」という題で初演されたものの再演。札幌では初公演。男と女、そして獣との奇妙な三角関係を描く。前田司郎は劇
若くして自死を遂げた佐藤泰志の函館三部作、「海炭市叙景」、「そこのみにて光り輝く」そして、この「オーバーフェンス」。レビューに映画がなかったので、こちらに感想を書きます。監督:山下敦弘 原作:佐藤泰志脚本:高田亮キャスト:オダギリジョー、蒼
ちょっと前に話題になったNHKスぺシャルの「不寛容社会」を見た。今はネットでいろいろ過去のものも見れちゃうので便利だ。放送局としては、違法動画は困ったものなのだが。ネット炎上はなぜ起きるのか?ネットで自由な意見を言える発信性のメリットとバッ
ちょっと長くなってしまったので、レビューではなくこちらに読後メモを。あくまでも本を読んだあとの自分のための要点メモです。他人に読んでいただくようなものになっておりません。関心のある方だけどうぞ。先日読んだ『感情で釣られる人々 なぜ理性は負け
タイトルに惹かれて買った。著者は全く知らない。このところ、「感情」ですべてが決められているような気がする。近代とともに「理性」の限界も言われている。確かに「理性」の絶対的な信頼のもと何でも出来るという人間の奢りが近代の行き詰まりを示している
多くの方が指摘されているように、最近のメディアの批評性の低落ぶりは目を覆うばかり。メディアの末端にいるものとして恥ずかしい限りであります。舛添バッシング一辺倒のヒステリックさのもとで多くのことが語られなくなっています。それはこのところ、ネッ
下田逸郎のライブに先日行って思ったことをいくつか書く。10代の頃、心に響いた音楽は、数十年ぶりに聴いても沁みるものだ。あの頃聴いていた曲は、ずっと聴いていなくて忘れていても、心の底に残っている。そんな音楽に数十年ぶりに再会すると、なんだか懐か
映画と音楽の関係をかんがえていると、いろいろ出てくるものですね〜。ほんとキリがない。映画音楽としてヒットした名曲がたくさんありますね〜。いまだに多くの泣かせのBGMでよく使われるのが、『ニューシネマ・パラダイス』ですね。この映画も、あの音楽
同じように日本映画と音楽について、好きなものを考えてみました。ところが、日本映画となるとなかなかすぐに思い浮かびません。黒澤明の映画は劇的なので、音楽が盛り上げていますね。早坂文雄、佐藤勝、武満徹などの映画音楽家の名前が浮かびます。そう思っ
マイミクの方が好きな映画の音楽を日記にアップされていたので、その返事がてら、私の好きな映画音楽を。最近はユーチューブでいくらでもアップされているのですね。驚きです。富田勲さんが亡くなられましたが、彼も多くの優れた映像楽曲を残されていますね。
1月クールのドラマで、フジの月9「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」という長ったらしいタイトルの純愛ドラマが久々にいい。坂元裕二脚本が見事にハマっている。オジサンなのになぜかこのドラマをキュンキュンしながら見てしまう。いまどきこんな
セバスチャン・サルガドの写真が凄い。遅ればせながら、やっとヴィム・ヴェンダースのドキュメンタリー映画「セバスチャン・サルガド / 地球へのラブレター」を観た。ブラジル出身のセバスチャン・サルガドは、写真を撮り始めたのは30代の頃からだという。経