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2026年03月27日19:51

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「トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦」ソイ・チェン〜美術セットが素晴らしい!〜

2025年公開映画で評判が良かった香港のアクション映画を劇場でやっていたので観に行った。札幌の映画館「サツゲキ」が閉館するにあたっての「クロージングセレクション」の1本だ。クロージング上映になると、劇場は多くの客で賑わっていた。いつもこれだけ入ってれば潰れることはなかったのに・・・。札幌の映画館がまた一つ消える。残念だ。

さて、『トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦』だが、とにかく美術セットが素晴らしい。今は無き「九龍城砦」を再現した緻密なセット。小道具の一つ一つに至るまで見事だ。CG合成はもちろんあるのだが、約10億円かけて作られたという混沌としたスラム街の町並は圧巻だ。路地や店、張り巡らされた電線や鉄パイプに看板。この美術セットを観に行くだけでも価値がある。

銃器を使った抗争劇ではなく、徹底した身体的なアクションのバトルを描いている。最後にマシンガンがちょっと出てくるだけで、剣やナイフや鉄パイプなどは使われるが、あとは素手とキックでの殴り合い。気功を使った「硬直」には笑ったが、ワイヤーアクションを使った重力度返しの空中アクションも含めて、やれることは全部やっている感じ。短いカットを積み重ねながら、迫力ある身体的なアクションを徹底して描いている。オジサンたちも結構強く見えるのだ。

内容としては、過去の因縁、妻や子供を殺された恨み、その仇のためにその息子を探し出して殺そうとするのを、「過去は水に流せ」と仇討ちを終わりにする展開がいい。日本の時代劇でも親の敵の仇討ちは常に描かれてきたテーマだが、復讐には終わりがない。戦争もまたすべて「ルサンチマン」を抱える人間の復讐心が根っこにある。過去の「ルサンチマン=恨み」をどう解消していくかが、人間の終わりのない「業」であり、消えない争いのタネなのだと思う。

それにしても最後までなかなか死なないバケモノみたいな気功を操る王九(フィリップ・ン)は強すぎて笑っちゃった。因縁の敵の息子の陳洛軍(レイモンド・ラム)、バイクで颯爽と登場するイケメンの信一(テレンス・ラウ)、マスクの闇医者の四仔(ジャーマン・チョン)、チンピラ風の十二少(トニー・ウー)の4人がかりで倒そうとしてもなかなか勝てない。オヤジたちのそれぞれのキャラクターづけも面白い。カッコいい龍捲風(ルイス・クー)、片目のしわがれ声の虎兄貴(ケニー・ウォン)、恨みを抱える白髪の秋兄貴(リッチー・レン)、龍捲風と敵対するちょっと太めの大ボス(サモ・ハン)。混沌とした魔境、九龍城砦を舞台に繰り広げられるアクション活劇をただただ楽しむ映画だ。


2024年製作/125分/PG12/香港
原題または英題:九龍城寨之圍城 Twilight of the Warriors: Walled In
配給:クロックワークス

監督:ソイ・チェン
製作:ジョン・チョン、ウィルソン・イップ
脚本:アウ・キンイー、チャン・タイリー、サム・クァンシン、ジャック・ライチュン
撮影:チェン・シウキョン
美術:マック・コッキョン
衣装:カレン・イップ
編集:チョン・ガーファイ
音楽:川井憲次
アクション監督:谷垣健治
キャスト:レイモンド・ラム、ルイス・クー、テレンス・ラウ、フィリップ・ン、トニー・ウー、ジャーマン・チョン、リッチー・レン、ケニー・ウォン、サモ・ハン、アーロン・クォック
写真引用(C)2024 Media Asia Film Production Limited Entertaining Power Co. Limited One Cool Film Production Limited Lian Ray Pictures Co., Ltd All Rights Reserved.
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