ジョン・ウェインの遺作。1979年にジョン・ウェインが72歳で亡くなる3年前に製作された作品。末期ガンを宣告された老ガンマンの人生の最後を描いた物語で、まさにガンマンとしての死にざまが描かれている。本作の主演は他の役者にも当たったそうで、ジョン・ウェインありきの映画だったわけではないそうだが、結果としてジョン・ウェインのために作られたような映画になった。
ジョン・ウェインは名うてのガンマンJ・B・ブックス、彼にガンを宣告する医者にジェームス・スチュアート、ブックスの最後の住処となるアパートを経営する未亡人ロジャース夫人にローレン・バコール、有名なガンマンのJ・Bブックスに憧れるロジャース夫人の息子ギロムにロン・ハワード。ジョン・ウェインの愛馬ダラー(Dollar)も出演している。
西部開拓時代を終えた1901年。伝説のガンマン、J・B・ブックスがネバダ州のカーソン・シティに戻ってくる。伝説のガンマンは、伝説の西部劇俳優でもある。時代はもはや変わってしまった。彼は必要とされなくなった。いかに死んでいくか、死に場所を求めて彼はやってきた。それがこの映画でもあるわけだ。それは終活そのものだ。新聞記者が伝説のガンマンがいることを聞きつけて取材に来るが、追い返す。さらに元恋人が現れて結婚を迫られ、それも元妻として伝記を書いてお金を儲けるための策略だったと知り、彼女も追い返す。勝手な伝説を作り上げられることをブックスは拒否するのだ。そして若いギロムに銃の扱いと撃つ前に躊躇わないことを教え、愛馬を託す。ロジャース夫人は冷たい視線をブックスに浴びせ、住人に逃げられて迷惑顔で、いつも喧嘩しながらもブックスへの親しみの情を感じる。ローレン・バコールとジョン・ウェインの距離感がいい。葬儀屋が現れたり、西部劇の定番の散髪屋も登場。ラストは酒場での因縁の3人との対決で終わる。ギロムがブックスが撃たれたあとに銃撃戦に加わるが、最後に銃を投げ捨てる。ブックスのようなガンマンにはならないという意思表示だろう。ジョン・ウェインという役者が活躍した西部劇のひとつの時代の終りを象徴させている。
1976年製作/100分/アメリカ
原題または英題:The Shootist
配給:東宝東和
監督:ドン・シーゲル
製作:M・J・フランコビッチ、ウィリアム・セルフ
原作:グレンドン・スワザウト
脚本:マイルズ・フッド・スワザウト、スコット・D・ヘイル
撮影:ブルース・サーティーズ
美術:ロバート・F・ボイル
音楽:エルマー・バーンスタイン
キャスト:ジョン・ウェイン、ローレン・バコール、ジェームズ・スチュワート、ロン・ハワード
☆☆☆3
写真引用

1976 Paramount Pictures
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