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2025年02月13日21:32

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『RETURN TO REASON』マン・レイ×ジム・ジャームッシュが時代を超えたコラボ〜

ダダイストであり、シュルレアリストであるマン・レイの4つの短編サイレントフィルムにジム・ジャームッシュが音楽をつけた映画。近年のジャームッシュ作品のプロデューサーでもあるカーター・ローガンとジム・ジャームッシュの2人による音楽ユニット「スクワール(Squrl)」が、マン・レイの短編「理性への回帰」「ひとで」「エマク・バキア」「サイコロ城の秘密」に音楽をつけ、不思議な作品に仕上げた。ジム・ジャームッシュの映画自体がある特定のリズムをいつも刻んでおり、映像が音楽的だとも言える。マン・レイもまた意味を超えて非現実的な光と影の幻想を生み出した芸術家である。まさにジム・ジャームッシュが時代を超えてマン・レイとコラボした奇跡的な作品だ。

正直に言うと時々睡魔が襲い、眠りと覚醒を繰り返しながら、不思議な映像と音楽が夢のような記憶として残っている。最初の「ひとで」(1928)は、シュルリアリストの詩人ロベルト・デスノスの詩から触発された映像で、男と女(マン・レイの当時の恋人だったキキ)が二人で歩いてくるのが、揺らいで靄がかかったようなフィルターのようなものを通して映し出される。だから画面はハッキリせず歪んでいる。「女の歯は魅力的なオブジェだ」などと言葉が出るが、女の歯は出てこない。男女の二人が部屋の中に入ると、女は突然服を脱ぎ上半身裸になって男を誘う。しかし、男は女の元を立ち去っていく。手のひらの黒い線、瓶に入った「ひとで」などが映し出され、「彼女は美しい」という言葉が出る。

次の「エクマ・バキア」(1926)は、ほとんど覚えていない。まぶたに目の画を描いたキキが目を開け閉じする場面だけを覚えている。続いて「理性への回帰」(1923)は、抽象的な模様やイメージが次々と映し出される。音楽もリズムを刻み、縞模様の影が映し出された裸婦が出てくる。

最後の「サイコロ城の謎」(1929)が一番面白い。出演者はみなストッキングのようなものを被っており、顔が出てこない。サイコロを振ったりしながら、白い邸宅で水着姿でプールで泳いだり、妙な丸い器具を使ってグルグル回ったり、いろいろと動き回る。プールに飛び込む場面が逆回転で使われたり、とにかく不思議な遊戯という感じなのだ。

まさに夢のような映像の連続で、これにまた催眠作用を促すような音楽が加わり、脈略もないのでただただ映像と音楽のなかで彷徨うばかりだ。それでいて、なんか不思議な感覚が残る。また観てみなければならない。


2023年製作/70分/G/フランス
原題または英題:Return to Reason
配給:ロングライド

監督:マン・レイ
製作総指揮:ジム・ジャームッシュ、カーター・ローガン
音楽:ジム・ジャームッシュ、カーター・ローガン
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