1月クールのテレビドラマが始まったが、TBS系火曜の22時『カルテット』が面白い。まず坂元裕二脚本の台詞がいい。やや嘘くさいわざとらしい台詞が多いのだが、その虚と実のバランスが面白いのだ。
主演の4人、松たか子、満島ひかり、 高橋一生、松田龍平のそれぞれの嘘と本当。何が本当であり、本心であるのかが謎めいていて、物語の起動力になっている。言い間違いや言い争いなどの言葉や衣装や小道具使いもなかなか毎回面白い。1回目は言いかけた言葉がノイズや他者の言葉で遮断され、言い直しが繰り返されたり、2回目は赤と白の色の演出や、右手と左手の嘘と本当、さらに言い間違いの言葉遊びなど、細かいところまで演出が計算されているのだ。それぞれの謎が明らかになっていく3回目以降も楽しみです。見ていない方は、Tverでまだ2回目は見ることが出来ます。
他のドラマでは、漫画仕立ての『東京タラレバ娘』もキャスティングが良くてそこそこ楽しめるが、『逃げ恥』や『校閲ガール』と比べるといま一つ。キムタク主演の『A LIFE』も、そこそこドラマとしてしっかり作っているので、安定感はある。フジの月9の『突然ですが、明日結婚します』は、結婚願望の強い女の恋愛ものだが、いかにも漫画原作の単純なつくりで興味なし。今の困難の時代を描いている『就活家族』も、題材は意欲的ながら、なんだかパッとしない印象。
『カルテット』以外で唯一、楽しみにしているのがテレビ東京系の金曜深夜の『バイプレイヤーズ〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜』だ。この枠はいつもチャレンジングで、映画監督も多く関わっている。今回は、松居大悟監督(『アズミ・ハルコは行方不明アズミ・ハルコは行方不明』など)だ。そしてなんといってもキャストが凄い。脇役のオジサンたちが勢揃い。遠藤憲一、大杉漣、田口トモロヲ、寺島進、松重豊、光石研。よくこの6人を集められたものだ。つねにかぶりがちがオヤジ5人が繰り広げるシェアハウス物語。なかなか毎回笑えるのだ。
キネ旬のベスト10をはじめ、いろんなところから2016年の映画ベスト10や表彰作が発表されているが、去年公開の映画の中で、見逃していつか観たいものを自分のメモのために列挙しておく。
『山河ノスタルジア』ジャ・ジャンク―
『母よ、』ナンニ・モレッティ
『ジュリエッタ』ペドロ・アルモドバル
『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』
『光りの墓』アピチャッポン・ウィーラセタクン
『ホース・マネー』ペドロ・コスタ
『エヴリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』リチャード・リンクレイター
『白鯨との闘い』ロン・ハワード
『ロスト・バケーション』ジャウマ・コレット=セラ(サメ映画)
『追撃者』ジャン=バティスト・レオネッティ/マイケル・ダグラス主演
.『団地』阪本順治監督
『SHARING』篠崎誠
『ハッピーアワー』濱口竜介
『ジョギング渡り鳥』鈴木卓爾
これから公開映画
『パターソン』ジム・ジャームッシュ 2017年8月
『あなた自身とあなたのこと』ホン・サンス 東京映画祭
『バンコクナイツ』富田克也 2017年2月
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