8点で先行されては、つらい。
(WBCたられば大会)
WBC準々決勝、日本はベネズエラに負けちゃった。
総論で言えば、8点、持たれて先行されては追いつくのは、つらい。(せめて7点か)
日本はチカラで相手を押しつぶすチームではない。バランスよく戦い、バランスよく守る。
みんなでチカラを合わせ積み重ね、勝って行くチームなんですね。それが結果とは言え点の取り合いになると、どうしても無理が出てくる。
あとひとつ及ばずになる。それが日本の負けのカタチ、この結果は十分予想される展開です。
台北との試合でビッグイニングをつくったが、あれは日本らしくない上々出来の試合で、1、2点を取り合いながら進む。というのが日本式野球のカタチなんだろう、と思う。
○
その中(負けた中ですね)でも、「こうすれば」というポイントはあったかと言えばいくつかはある。
あるよー。言うよー。
つまり「たられば」ポイントの説明です。
そのいちばんは、二番手の投手の選択。勝つためにはこれがいちばんのポイントだったかなあ。
森下のホームランで5−2になった。そこで、ぼくが思ったこと
「3点差なら、投手のつなぎでいける」
「ストッパーで難題はあるが、3点差をキープできればそれもなんとかなる」
となると次の投手の選択。一次リーグのように、隅田を出した。ぼくは
「これが命取りにならなければ」
と息を潜めていた。(まわりにも悟られないようにしていた。言い出すのは、さすがに縁起悪いからね)
隅田は前回ホームランを打たれた後、押さえた。でも正直言うと、押さえ切ったわけではない。救援の投手の中では、危ないピッチングだった。細かく言えば、四球を出す(可能性が高い)。四球の後を狙われる。そういう傾向をもつ投手だ。
では、どうしたら良かったのか。
種市を出すのです。四球を出さず、ズバッと投げ込み、前回、三者三振をとった投手。ホントに好調な投手の順で出さなければ、取り返しのつかないことになる。結果、隅田は、四球の後の2ラン。逆転はされていないが余裕はなくなっていた。
山本のフン張りで、(あくまでぼくの印象ですが)雑になってきていたベネズエラに
「まず四球を出さないこと」
にはじまり、次に
「ストライク先行で負けムードに押し込む」
という戦い方に持ち込むことができたのではないか。これが、ぼくの第一「たられば」ポイント。(相当、有力と思います)
○
三番手、伊藤大海投手が打たれたのは、ピッチロックが原因だろうと思う。1−0とストライク先行したところで、ピッチロックでボールの宣告。1−1になる。
ここから伊藤は投げ急いだ。投げ急ぐとボールは中に入る、という定石通りのことが起こってしまった。
ヒット、ヒットと続きホームラン。あっという間の逆転、5−7になってしまった。
WBCでどこまで自由にできるのか定かじゃないが、日本の野球のやり方で言えばベンチから飛び出してタイムーッと
「ひと息取らせれば」
なにもなくすんだろう。
遠慮したし、それだけ伊藤を信用していたのだろう。ランナーが一掃された後の伊藤の球威を見れば、もったいないことをしたとしか言いようがない。
反対にベネズエラは、マウンドのスアレスにも、その後の投手にもベンチから走り出しアドバイスをしていた。
そーか、ベネズエラは日本式だった。
さて、日本はタイムをとってなんと言えば良いか。
「ピッチロックなんて気にするな。勝っているんだ、ひとりひとりアウトにすればゲームは終わる」
これで、よかったんだ。
○
運動部系の思考は、軍人の思考に似ている、と、まあ、思うのです。
司馬遼太郎「坂の上の雲」の中の言葉が思い浮かびます。
「軍人とは一度、決めた思考から抜け出すことができない人種なんだ」
と司馬遼太郎は言います。
「豊島よ、戦争は勝つためにするんだぜ」
砲の陣地変更を嫌がる豊島少将を、そう言って児玉大将はからかいます。
一次リーグの先例にあくまでこだわるんだろうなあ。井端大将は。
「あー、種市にしよう」
と思ったら、(ほら、たらですよ)勝ったかもしれないと思うのです。
○
もうひとつ。佐藤輝明が同点にし、森下が5−2にした。
やった、確かに、やったのだけどね、ぼくの好みを言います。二人とも交代です。打った選手を引っ込める、先の試合を考えたら(ファンの声を含め)なおさら難しい。
それは、そうですよね。けれど、だ。
本人たちにはわからないと思うので説明します。
鈴木が故障して、阪神コンビでゲームに出た。阪神ってぇのは大味なんだ。イケイケの時は良いのだが、下り目になると淡白になる。淡白とは大味のこと。大味にサッさっと、前に進めたがる。そういうセンスのチームなんだ。
その後の打席を見てもらえばアリアリで、だから追い打ちができない。ブリンブリンと振り回してそれっきり。
ですよね。
もっとねちっこく打席に立つバッターでなければ、一発勝負のスタメンは無理じゃないだろうか。これも、「たられば」になるでしょうか。
○
あと二日分、長生きがしたくなるはずだったのだけどなあ。
しょうがないなあ。
行く春や 鳥哭き魚の 目に涙
あっちこっちに目に涙、なんだか芭蕉はエライなあ。 春に涙が似合うのか。
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