「桐谷さーん、どちらへ、お出かけですかー」��
桐谷さんは”種を撒く人”です。
「おい、おい、桐谷さんで面白がっているけど、よーく考えな。
うまくいってお金持ちになったから、笑い話にもなるけど。成功していなかったら、誰も相手にしないし、近寄らないよ」
そうだねぇ。まっこと世の中というのは現金なものなんだ。
おかしみだけでは付き合ってもらえない。それが世の中。全部じゃないけど確かにそう。リアルを追求する人は世の中に、ざっと見ても半分はいる。半分弱かな(范文雀に似ているな。アタックNo.1か)。
世の中の半分は、現金以外はこころを許さない人たち。
「面白いより、お得なこと」
ということなんだろうねぇ。はい。
そこで、そこでですね、面白(おもしろ)話ばかりしていてもそれはそれで偏るわけで、桐谷さんの(本業というか)投資の話をします。(ま、そういう話しの回もあっていいかと)
それにつけても桐谷さん自体、株では様々な失敗をしてきて、方向転換の連続です。変容する投資家・桐谷さんですが、その中で、
「あー、これならいいだろうか」
と桐谷さんの中でいまや定番化している仕組みがあります。
その話を紹介します。桐谷方式〈入門編〉です。
桐谷さんは、はじめるにあたって
� 屬泙最�間200万円を投資で得ましょう」
と目標を設定します。年間200万円というのは、それだけなら低所得に該当する数字、(通常の所得+低所得分ですから)つまり総額で低所得を超える道をはじめに設定しています。励みになるようにでしょうか。頑張りすぎない無理のない数値だとも思っているようです。
次は、
�◆崋鐐�ですね、元手は5,000万円です。これだけあればぴったりで、十分です」
いろいろあったのです。その中で落ち着いた数字です。
さて、それをどう動かすか。いたって簡単です。
「この元手を優待株にあてるのですが、�Mヂ圈槐枦�で年4%の利回りがあったらわたしは推奨株とします。わたし自身もその株を購入します。
えーと5,000万円の4%は200万円ですから、目標金額にもぴったりです」
「優待は、会社四季報の優待一覧で見ることができます。配当も四季報のそれぞそれのページでわかります」
「四季報を見ていると、それだけで自然に世の中を広く見るようになってきますよ。生きていて、意外とこれ大事なことです」
桐谷さん続けて言います。
「優待はこのところずっと増えていて、率も良くなっています」
「配当もねぇ、昔と違って日本の会社も大事にするようになっています」
「そういう中ですから、優待+配当で年6%の利回りが見込めるものさえ出てきています」
つまり、いまは桐谷さんの(優待+配当)作戦に向いた時代だと言っているわけです。ほー、なるほど。
というのが桐谷式投資法の骨格と投資の世界の現状です。
ここまでの方法で
「やってみてください。そう心配もないはずですよ」
と桐谷さんはすすめてくれます。倍の元手なら倍額(400万円)を目標に、半分の人なら半額(100万円)を目標に、というわけですね。
方法は��がすべてです。(細かいヤリトリのようなものはいりません。逆に不要、その理由は後ろで話します)
ここからは、桐谷さんが成功、失敗を重ねる中で掴んできた投資のエッセンスの話しをします。
「なるほどね」
という話もあれば、桐谷流の
「こころ構え」
はここから生まれたんだ、という話しもありそれなりにためになります。
桐谷さんは優待株をいくつお持ちですか。
「優待株は3,000社ほどありまして、わたくしはほぼそのすべてを持っております」
「ですので、優待以外の投資をする必要がありまして、いろいろトライしています」
優待株のすべてというのはすごいですね。
「これはねぇ、理由があります。
まず、分散ですよね。分散でリスクを減らし、(全体で見ると)利回りの面でも安定が生まれます」
「もうひとつ、優待株の特性です。少しの株でも、たくさんの株でも、優待の内容が変わらないものが多いのです」
「そうしたら、ほら、少しづつたくさんの株を持っているのがお得ですよね。で、次々に優待株が増えたのです」
「優待は、分散という投資の基本に適っているのだと思います」
「あの、これ自慢じゃないですよ」
(やにはに長財布を出します。なにやらプックリふくらんでいます)
中は、大きく分けると3段に分かれています。
「いちばん手前が今日使う優待です。この優待の並び順がそのまま今日の予定です」
「次は、その後2〜3日で使う優待、そしてさらにその後7〜10日間分と入っています」
「優待を無駄にしないように使っていくには、このような仕分けを丁寧にやっていかないと無駄にしちゃうんです」
「夜ふかし…」のスタッフの話です。
桐谷さんは将棋棋士らしく桁外れの記憶力だそう。例えば一月で、100〜200件があるとします。それをすべてを覚えていて、たちどころに頭の中できれいにスケジュールを組んでしまうそうです。
フツーは、そうはいかないですよね。
「優待整理帳」みたいなものは必要になるんでしょうね。(自転車は…あった方がいいのかな)
買う時、たくさんの株数を買うのですか。
「できるだけ小さい単位です。優待がいただける株数であれば良いのです。
繰り返しになりますが、優待は株数の単位に関係なく、一律が多いのです。同じだけの優待がもらえるなら、少しの株の方が利回りがいいわけですね。集中してたくさんの株を買う必要は、あまりないのです」
「ここでも分散の仕組みが生きてきます」
手持ちの株式の会社が、潰れたことありますか。
「ありますよ。これ、えーと」
(なにやら足元をゴソゴソゴソ)
「山一の株券です。わたし、最後まで売らなかったんで、この株券を見て山一最後の株主と笑われています」
(パラパラパラッ、なかなかの枚数です)
「この株券、全部パーなんですよね。まだまだありますよ。(株券を探そうとするがやめて)
株価1円になったものも、いくつもあります。それどころか1円から回復したものもありますよ…とお話しできるのは分散のおかげですね。全体で見ることができるです」
「あのー、わたしの方法は『農業』だと思っています」
「大きな利益を狙う方法は『狩り』で、もうそういう危ない道はやめたんです」
「株を買って実がでるのを待って、年に1〜2回収穫して。それを喜びにやっていきます。それで十分なのです」
「規模をうーんと小さくすると、家庭菜園です。自分で植えたキュウリやナスを食べるんですね」
「大事なのは狩るのではなく収穫するという楽しみ方」
「株は勝つ負けるではなく、育てる楽しみにしましょう、というのがわたしのやり方です」
ポッ、岩波書店のマークを思い出しました。ミレーの”種を撒く人”です。エプロンからなにかをパーッと撒いているようなあの絵。
岩波書店に電話で聞いたことがあります。
「あのマークは、どのような意味合いなんですか」
「文化の”種を撒く人”という意味で、使っています」
あの姿は麦の種を撒いている様子だそうです。
そーだ、桐谷さんは、桐谷ミレーで、投資の文化に”種を撒く人”なんだと少し持ち上げたくなりました。
海猫が鳴くから ニシンば来ると〜
北原ミレイじゃありません。ニシン漁はまさしくギャンブル。ギャンブルは
「広人、お前まだそんなことをやっているのか」
とお父さんに叱られます。
”種を撒く人”はギャンブルをしません。
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