「ほーれ、このヒボを引くだろう」
正蔵師匠(揺れる声で)、テレビの横、汚れたコブのついたヒボをグィ。
「するってぇーとなぁ、出てくるぅんだよー。
ジャニーズてぇのがつながって、ゾロゾロ、ゾロゾロって、一体きりがねぇじゃねぇか」
「師匠、やはりジャ、ジャニーズですか。どうも化け物みたいなやつらで」
「うーん、元を切らねぇから、仕方ねぇ」
○
「二宮さん、いま一番、会いたい人は…」
「ジャニーさんだね。もともと仲良しじゃないけどね。
ぼくたちの大事な事務所を壊したことを謝って欲しいよ」
「なにを言うー」、言い出すのかねぇ。
話がサカサマ。事務所はジャニが作ったもので、そこで犯罪行為が行われ、あなたの「嵐」は間違いなく(稼ぎガシラで)犯罪集団の一部だった。違わないよね。
○
それをまるで天国のように言う。
ひどい嘘(で、いいだろう)ひどいけれどそう言いたい。こちらから言うのもなんだが、それには、二つの理由がある(んだろう)。
ひとつは、性的コンプレックスに蓋をしたいんだ。(人にもよるが)あの惨めでセンチメントな出来事から離れたいんだ。永遠の性的コンプレックスになってしまいそうな思い出。かわいそうだけど、認めるしかないのさ。
「ぼくらの事務所はジャニさんの(性の)遊び場だった。ぼくらは、性の遊具だったのさ」
ということなんだ。ホントを言わなきゃ、柵(しがらみ)からは解放されないよ。構わず何度も言ってみるのさ。
もうひとつ、それは、手のひらに握った利権を手放したくないのさ。この際だから、
「すべての悪をジャニさんに背負わせて」
言葉は汚いが金ズルを大事にしたいのさ。ジャニーズを天国にして、話を進める。これはなかなか周到な手口。よくも考えたものだ。相当なキレ者が糸を引いている、とぼくは踏んでいる。
○
「踏んでます、踏んでますよー、師匠。真っ赤なヒボを踏んでます」
「おっ、このヒボの先に、一味で一番のワルがつながってんだ」
「どんなワルなんです」
「こいつがなぁ、ぜーんぶ、絵を描いてんのさ」
「金のこともすっかりお見通し…」
「ジャニってぇ親父になにかも背負わせようてっのも、こいつの考え」
「まだあるよ、中居ってやつに、おヒヒを焚いてるのも、こいつじゃないかぃ」
「どうして、そんなこと、わかるんですか」
「エレキさ、このヒボを握ってりゃ、エレキで言葉がくるのさ。糸電話の要領で、お達しがくるのさ」
(いつか、このヒボを思い切り引っ張って、切れ者の顔を見届けようじゃないか)
○
「善人・太一」が、善人じゃなかった、らしい。
内容はわからない。わからないけど大きな事案だってことだけわかっている。
いろんな噂が出ているが
「これで引退だ」
という声の出具合から察すれば、引退というより追放級の重さなんだろう。
小児愛か、猥褻か、暴力か。街には、太一は「なにをしたー」の大洪水。すごい噂ばっかりで、あーきりがない。まもなくこの答えもゾロゾロって、出てくるだろう。
○
「師匠。このゾロゾロ続きますか」
「当た棒よ。当た棒ってぇのは、(当たり前だ、べらぼうめ)を詰めて当た棒だ。わかったか〜、NHKにも言っておけ」
「そうなんですが…」
「嘘をついてりゃな、股がな、裂けそうになるんだよ」
「それでケツワレするんですか」
「さぅいう、ことさ」
○
時々ジャニーズになって、時々フツウの芸能人になって、そんなに都合よくいくものか。
23年10月に、ジャニーズは「股裂き」の刑を受けていると書いた。
自分の栄光の一部であるジャニ氏を称(たた)えれば犯罪に関わることになり、ジャニ氏を糾弾すれば自分で自分の人生を汚すことになるという、どちらにも逃げようのない精神状態、つまりこころの股裂きに出会う。
これが見えない病(やま)いになっていて、時々、顔を出す。たびごとに事件になる。
○
「えーねぇ、病(やま)いは気から、というじゃないか」
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