中津川線よりも高速道路を選んだ伊那人

　 ここで一つ、スレッドを。
完成することなく終わってしまった路線は【未成線】と言われますが、中津川線もその一つとなっています。中津川線は中央西線の中津川駅と飯田線の飯田駅を結ぶ全長36.7kmの全区間単線の電化路線であり、計画では名古屋・飯田間を２時間以内で走破するものとなっていました(豊橋・飯田線経由では４時間くらいかかる)。
が、伊那地方の人間は鉄道よりもバスを望んでおり、高速道路の敷設を選んでいたことから鉄道誘致運動は盛り上がらず、工事中にオイルショックに見舞われたこともあってか工事の進捗速度は鈍り、1975年に中央自動車道の恵那山トンネルが開通して名古屋への高速バスが開業すると予算額を減らされ、1980年８月を最後に工事が中止となってしまいました。
伊那の住人は環境に悪影響を及ぼす高速道路を取りましたが、実に愚かしいものがあり、鉄道の方が所要時間を短縮させるのに効果が大きいのを無視したのは【愚劣の極み】としかいいようがありません。


　 ただ、中津川線が開業していたのであれば、飯田線の本長篠・飯田間は廃線となっていた可能性もあったかもしれません。