新譜之雑談帖（その798）―ベートーヴェンピアノ協奏曲全集エミール・ギレリス、ロリン・マゼール／クリーヴランド管弦楽団

ギレリスのベートーヴェンピアノ協奏曲全集、と言いますとジョージ・セル／クリーヴランド管弦楽団と拵えた全集（旧EMIへの録音）が良く知られている所。その録音から10年程経過した1977年に、今度は指揮者がロリン・マゼールで、同じクリーヴランド管弦楽団と組んだ、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集（実況録音盤）が発売される、との告知が。

わたくしはギレリスが演奏した録音を、それ程持っている訳ではありませんが、セルとのベートーヴェンのピアノ協奏曲全集、ヨッフムとのブラームスピアノ協奏曲全集、そして同じマゼールとのチャイコフスキーピアノ協奏曲全集と云った所を蔵して居りまして。昔ギレリスを評してキャッチ・フレーズの様に使われた、「鋼鉄のピアニスト」の腕前は割に好みに合致して居りまして。

同じオーケストラでありながら、指揮者が違うとどう違った響きになるか（しかも今回は実況録音、との事なので）、ちょっと気になる処。しかし発売許が余り聞いた事のない、露西亜のレーベル。音の状態が気になりますねえ。