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2021年11月23日23:35

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あ、春


あ、春おもしろかった。予告編、音声で紹介していたが、ああ春ではなく、あ、で切るのか。なるほど、ヒヨコにしてもラストのシークエンスにしてもラストショットにしても、あ、春である。いつも、山崎努が自転車を漕いできながら、よーひろしと言うところは笑ってしまう。長らく観てなかったので、三国佐藤の親子共演だと勘違いしていたけれど、念仏の鉄だったのか。大林伊丹、そして森田作品での努はどれもダンディであるが、この作品での山崎は、しょうがない親父である。けれど、これらどの作品においても気高い。天国と地獄の彼もそうだった。八つ墓村は未見だけれど、そうなのかな。

黒猫が登場するエスタブリッシュショットと冒頭のシークエンス、もはや黒猫を見ても不吉とは思わなくなっているからか(註1)かわいい猫ちゃんの登場と思ったら、不気味な雰囲気になり、されどそこには爽やかさもある感じ、なるほど、山崎くんちのツトムくんともかけて、そして家に忍び寄るバブル崩壊の余波ともかけているのか、しかしそれはなにも悪いものだけを運んでくるのではない、ということ、作品にしかと表されている。軽やかである。音楽は大友良英なのか。パルス的なものかサンプリングなものか即興ジャズかそれらをずっとしていたのかと思っていたけれど、あまちゃんの前にもチンドン屋的幻想カーニバルなものがあるのか、とても惹きこまれる。相米乃儀式的夢の時空間を色付ける。やはり寓話的である。しがらみや社会の傷みを表しながら、そうしたファンタジーを奏でている。相米ワールド、惹き込まれる。



註1 先入観を持とうとはしなくなってるのもあるけど、よく道端で黒猫と遭遇するので、かつては道を横切ったところを通らないようにしていたけれどそれは猫にも悪いと思うようになってしまった。
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