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2021年02月22日23:58

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新譜之雑談帖(その718)―メンデルスゾーン第三交響曲『蘇格蘭』ワインガルトナー/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

フェリックス・ワインガルトナーと言えば、最近板起こしのベートーヴェン交響曲全集が発売されまして。某親方之声に掲載されていた、リスナーからの評価は真っ二つに分かれていて、果たして出来が良いのか悪いのか、判断に苦しむ所ではあります。
今度同じ復刻元から、メンデルスゾーンの第三交響曲『蘇格蘭』の復刻が出る、との告知が。昔々、この演奏がLP時代に某アルティスコという所から出た折、故福永陽一郎氏が演奏を絶賛していた事をご記憶の方は、そうはいないかと思いますが、わたくしは大いに興味を惹かれたものでした。

その後某新星堂から、復刻CDが発売されたので喜んで飛びついて。確かに演奏は優れたものではありましたが、所謂板起こしの限界も同時に感じざるを得ず。確かこの後少ししたら、旧EMIからブラームスの交響曲全集が発売になり。こちらも同じ某アルティスコから復刻盤が出た際には、故福永氏は期待外れという評をされて居られましたが、わたくしに取りましては(ワインガルトナーの録音としては、最晩年に当たるものである事もあってか)音の状態も良く、故福永氏が嘆いた様な、悪い意味で枯れた演奏と言う印象は持ちませんでした。

その後いろいろな演奏家の板起こしの復刻盤や、本来の録音元からの復刻盤を聴き比べる事もありまして、どんなに出来が良いといった所で、オリジナルの録音元からの復刻にはかなわないよなあ、という結論に達しまして。旧EMIの録音の現在の版元は、御存知ワーナー・クラシックス。ワーナー・クラシックスは有難い事に、新しい録音よりも古い録音の御蔵出しに比較的熱心な様なので、ワインガルトナーの演奏についても御蔵出しをしてくれないものか、と大いに期待をしているのでありますが。2020年は御存知ベートーヴェンの生誕250周年だったので、或いは史上最初の一人の指揮者によるベートーヴェンの交響曲全集を出すのではないか、と期待したのですが残念ながらその見込みは外れであった訳で。何とか気まぐれを起こして、ワインガルトナーの演奏を出してはくれないものか、と思う次第であります。
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