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2021年02月20日23:46

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ローカルニュース之雑談帖(その302)―国産バナナの生産

わたくしが幼稚園に上がる前の時代、バナナは高級果物の一つでありました。その頃は台湾バナナが主体だった筈ですが、当時は今日ほど冷蔵輸送の技術が発達しておらず、時々傷んだバナナが市中に出回って食中毒が発生し、しばしば輸入中止となったものです。今日ではフィリピンからの輸入が大半を占めている様ですが、傷みやすいのでまだ身が青いうちに収穫し、薬剤を大量に浴びせて輸入船内の中で黄色くして、日本の店頭に並ぶとか。それでもごく一部で、国産バナナの生産が始まっている様で。

<引用開始>

ねっとり甘い熟成バナナ、埼玉のハウスで収穫スタート

珍しい作物は、栽培の様子を見るだけでわくわくする。埼玉県神川町にある「カネザワフルーツリゾート」もそうした農園の一つ。ハウスに入ると、目に飛び込んできたのは約100本のバナナの株だ。ハウスの中を進むと、頭上を覆うのは傘にも使えそうな大きな葉っぱ。その下に、ずっしり重さを感じさせてバナナが実る。株から垂れ下がっているのは、苞(ほう)と呼ばれる赤紫色の房。中を見ると、先端に花をつけた実がきれいに並んでいた。

運営しているのは、注文住宅の設計や施工を手がける地元企業のカネザワ(神川町)。農業参入のきっかけは、多角化の一環として太陽光発電を始めたことにある。太陽光パネルを設置する用地を探していたとき、遊休農地の情報がたくさん入ってきた。神川町は梨が特産。だが遊休農地の情報を見ているうち、後継者がいなくて廃業する梨畑が少なくないことがわかった。中には、味の良さで有名な農園もあった。カネザワ社長の金沢正雄さんは神川町の出身。「地元の特産がこのままなくなっていくのは寂しい」と思い、運営する人がいなくなった梨畑を借りて自ら栽培に乗り出すことにした。2018年のことだ。

やってみてわかったのは、栽培する人さえいれば、梨ビジネスには可能性があるということ。農園近くの国道沿いの土地を借り、テントを張って直売してみたところ、朝に収穫した分が昼にはすべて売り切れた。東京や神奈川から買いに来る人もいた。梨で手応えを感じたことで、ほかの作物も作ってみようと考えた。ミニトマトが候補にあがったが、各地で栽培されていて競争が激しい。地元特産の梨から始めたが、次はいっそ地元にない作物にするのはどうか。そう考え、選んだのがバナナだった。国産バナナの栽培で有名な岡山県の農業法人から苗を買い、栽培を始めたのが19年夏。60センチくらいの大きさだった苗は約1年で3〜4メートルの高さに成長し、20年夏から収穫が本格的にスタートした。

栽培で苦労したのは、収穫のタイミングだ。海外の害虫が入ってくるのを防ぐため、輸入バナナは黄色くなる前の緑色の状態で収穫するよう規制されている。緑色の状態だと害虫がつかないからだ。これに対し、国産バナナは黄色くなり始めるまでじっくり待って収穫し、出荷することができる。この強みを生かすため、ぎりぎりまで待ってから収穫しようとした。ところがタイミングを逃すと、生えたままの状態でバナナの皮が割れてしまうことがわかったのだ。ここで効果を発揮したのは、年間で計2万本を見込めるというバナナの収穫量の多さだ。次々に実るバナナを相手に試行錯誤を重ね、ある程度コツをつかむことができた。

黄色くなってから収穫したバナナの甘さをさらに高めるため、専用の貯蔵庫で収穫後に1週間から10日ほど追熟をかける。試食してみると、ナイフでカットした瞬間に甘い香りが鼻をつき、口にふくむとはっきりとした甘さを感じることができる。ねっとりとして、パサついた感じはまったくない。販路は現在のところ、消費者にネットで直接販売する産直サイトが中心だ。カネザワの本社でも販売している。値段は5本セットで税込み3000円が目安。スーパーなどに出さないのは、価格競争に巻き込まれるリスクがあるうえ、店頭に置いたままの時間が長いと軟らかくなってしまうからだ。梨からバナナに広がったカネザワのフルーツ事業だが、次の手もすでに打ち始めた。ブルーベリーの苗を1000本以上調達し、バナナの栽培ハウスの隣にある敷地で育て始めたのだ。専用のチューブを使い、苗に肥料や水を供給する作業はコンピューター制御。21年から収穫できるようになる。

金沢さんが思い描くのはフルーツリゾートを「来れば何か面白いことがある」と思えるような場所に育てることだ。20年には地域の子どもたちがヤギやウサギに触れ、ハウスでバナナを見学して食べるイベントを開いてみた。ブルーベリーの木が大きく育てば、場所の魅力はもっと高まるだろう。「大変なことはいっぱいある。でもどうしようかと迷いつつ、失敗しながら挑戦するのは面白い」。金沢さんはそう話す。そのチャレンジの行方に注目したい。

<引用終了>

出典Web:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH18A9V0Y1A210C2000000/

わたくしの所では、豚女がバナナが好きではなく、またわたくし自身血液中のカリウムを下げる薬を飲んでいる身の上ゆえ、カリウム値の高いバナナは謂わばご法度。何が何でも喰いたくて喰いたくて、という訳ではないので5本セットで3000円のバナナを買おう、と迄は思いませんが、話のタネに一度くらいは食する機会があれば、とも思います。


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