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2021年02月13日23:48

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新譜之雑談帖(その715)―マスカーニ『イリス』

わたくしは歌劇に関しては殆ど無知なので、マスカーニという名前を聞いて連想するのは、『カヴァレリア・ルスティカーナ』、『友人フリッツ』くらい。そのマスカーニに、日本を題材にした『イリス』という作品がある事は、知りませんでした。某親方之声のウェブ・サイトを見て、この『イリス』の全曲盤が出る、と知って初めて知った次第。しかもオバカなもので、はてなイリスって、『ガメラ3』と何か関連があるのか、と一瞬思う程のオオバカぢぢい。無論怪獣とは何の関係もなく、『あやめ』という意味だそうで。

世紀末に欧州を風靡した、所謂ジャポニズムに乗っかった作品、だという事で。純真な娘のイリスが、若者オオサカと女衒キョウト(ネーミング・センスがなんとも)に騙され、吉原(案の定、といいますか)に売られてしまう物語との事。フリッツ・ラングの無声SF映画の大作『メトロポリス』でも、「快楽の町ヨシワラ」が出てきますが、「フジヤマ、ゲイシャ」と並んで、ジャポニズム・ブームには何かそうした淫らな快楽の存在する国、というイメージでもあったんですかね。

以前「菅原伝授手習鑑」に題材をとった、ワインガルトナーの『寺子屋』、オルフの『犠牲』というオペラ作品がある事を記した事がありますが、このほかにもジャポニズム・ブームにあやかった、或いはそれを下敷きにした作品が他にもあろうか、と思います(確か時代は遡りますが、有名な細川ガラシャを題材にしたオペラもあったと聞いた事があります)。購入しよう、と迄は思いませんがどの様に当時日本が理解(或いは誤解)されていたか、の手がかりになろうか、と思う次第です。
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