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2021年01月24日23:46

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新譜之雑談帖(その709)―ベルリオーズ『幻想交響曲』他 ジャン・マルティノン・フランス国立放送管弦楽団(実況録音)

わたくしはその昔、ベルリオーズの幻想交響曲に嵌った事がありまして。刷り込み盤は御多分に漏れず、旧EMIのシャルル・ミュンシュ/パリ管弦楽団でありましたが、その後何故かつい最近まで縁のなかった、クリュイタンス/フィルハーモニア管弦楽団盤を除きますと、定評のある演奏の音盤は一通り買い求めて、随分聴き込んだものです。
ミュンシュ/パリ管の実況録音が後年発売された時は、早速飛びつきましたし(期待に違わぬ激烈な演奏でありました)、止せばよいのに何をとち狂ったのか、SP録音の(それも電気録音初期の頃の)ワインガルトナー/ロンドン交響楽団の復刻盤にも手を出して、彼がベートーヴェンやブラームスで示す、怜悧な演奏とは凡そ想像もつかない様な荒れ狂った演奏(特に第五楽章)に腰を抜かしたり、と随分色々な思いをしてきたものでありました。

そんな中、旧EMIのジャン・マルティノン/フランス国立放送管弦楽団の演奏は、初発売の時(わたくしが高校生時代の頃)に第二楽章にコルネット使用、第五楽章ではチューブラー・ベルではなく指定の鐘が使われている、という事で結構話題になったものです。白熱のミュンシュ盤と異なり、骨が細い訳ではありませんがエレガントな演奏は、矢張り愛聴盤の一つになりました。
CD時代になって、この録音が実が幻想交響曲だけではなく、続篇のレリオも幻想交響曲のすぐ後に録音されたもの、と知って随分驚いたものです。

この程(実はパレイの実況録音発売の告知に興奮して、つい見落としてしまったのでありますが)、同じく某スペクトラム・レーベルから旧EMI盤の録音から2カ月程前の、実況録音が出るとの告知が。嗚呼、なんてこったい。
マルティノンもパレイ同様、録音運は比較的良かった指揮者と言っても差し支えないか、と思いますが―ラベルとドビュッシーの管弦楽全集(になるのかな)も録音して居りますし―実況録音を聴ける、というのはまた新たな楽しみが。この指揮者は、フランス国立放送管弦楽団の常任も勤めていましたので、未だ埋もれている放送録音もあるのではないかと(先達てもベートーヴェンの交響曲の録音集が再発されましたし)。十八番の仏蘭西物の録音が発掘されないものか、とこれまた勝手な妄想を抱いている有様であります。
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