mixiユーザー(id:5087127)

2020年02月14日23:50

228 view

新譜之雑談帖(その646)―ウラディミール・ホロヴィッツ ショパン・コレクション(7CD)

ソニー・クラシカルから継続的に発売されている、マスターズ・ボックスのシリーズは、往年の米コロムビア、RCAの豊富な音源を活用し、時にわたくしの様な因循姑息にして頑迷固陋、化石の如き音楽的嗜好の持主に、随喜の涙を流させしめて居ります(大仰な物言い)。

今回告知のあった新譜には、例に依って例の如く、わたくしに随喜の涙を流させたブーレーズのベルリオーズ録音集成、今更と慨嘆の涙を流させた(ぢぢいなので、あちこち緩くなって来ているきらいが)バーンスタインのマーラー交響曲全集がありまして。この二つに目が眩み、同時発売のアイテムについては良く確認をしていなかったのですが、落ち着いて再度告知を見てみると怖い蟹(VSOPのぢぢい駄洒落)。ホロヴィッツのショパン録音集成があるではりませんか。

わたくしは御馬鹿な全集マンセーぢぢいですので、ショパンならばワルツならワルツ、前奏曲なら前奏曲、ポロネーズならポロネーズ、バラードならバラードと云った具合に、全曲を纏めたものが大好物。只ホロヴィッツは、そうした音盤の拵え方をしなかったピアニストなので、どうしても手が出し辛いピアニストであった訳ですが、昔々のLP時代、2枚組のショパンの作品集を蔵していた事がありまして。
これがまあ強烈な印象を与える演奏ばかり、でありまして。特に『軍隊』「英雄」のポロネーズ、そして作品番号64-2のワルツ(これがまたマイクの性能が良すぎて、良く聞くと演奏開始早々、録音会場の外の交差点の信号が変わったか何かで、エンジンをふかす自動車の発信音がバックに聴こえてくる音を拾って仕舞っているという、中々の優れモノ(?)で)は、これが刷り込みになって、相当後になるまで、ホロヴィッツの演奏が自分の中の基準になって仕舞ったものです。

しかし、国内盤ではショパンの録音を纏めたセットは発売された事があっても、輸入盤(わたくしは輸入盤マンセーぢぢい)で発売された事はこれまでなく、そうした形で出る事はないんだろうなあ、と思い込んでいたのでありますが。
今回は何と、コロンビア時代のステレオ録音に、RCA時代のモノラル時代の録音も併せて収録される、との事でこれに随喜の涙を流さずして、何に随喜の涙を流すというのか(大袈裟)。

しかしこれでまた、未聴盤の山は堆くなる事は必至で、何とか現在の未聴盤の山を小さくしていかないといけない、位の判断はつくのですが、中々これがねえ。因業な性分であります。
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する