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2019年10月29日23:56

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新譜之雑談帖(その614)―ベートーヴェン第一・第三交響曲(室内楽版)

来年は、ベートーヴェンの生誕250年の年、という事で新しい交響曲全集が出たり、全作品集が出たりしていますが、わたくしの様な因循姑息・頑迷固陋・伝統墨守の時代遅れの音楽的嗜好の持主にとりましては、昨今の古楽器系もベートーヴェン演奏なぞ(以下自粛)。

それでも有難い事に、こうしたイベントの年には、それを狙って普段耳に出来ない様な、編曲物の音盤が発売されたりもするので、編曲物大好きぢぢいであるわたくしとしましては、そちら側の掘り出し物に出会うチャンスも膨らむ訳、でありまして。

今回変化球好きなレーベルとしては、最右翼であろうと思われる某Naxosから、ベートーヴェンの第一交響曲・第三交響曲を、同時代の作曲家であったフンメルが、室内楽曲用に編曲したものを発売する、との告知が。おやまあ。

告知の解説によりますと、フンメルが残した室内楽編曲版は、第一交響曲から第七交響曲迄との事。第九交響曲は、作曲されてから数十年の間は、楽聖ベートーヴェンが残した、謎の交響曲という捉え方が一般的で、滅多に演奏されなかったとの事ですから、フンメルが手を付けなかったのもわかる様な気もしますが、何故第八交響曲は手掛けなかったのか。
第八交響曲が、第七交響曲の成功を受けて、左程時間的に間を空けずに作曲された作品なのは、良く知られている所、なのですが。或いは海外の文献では、その辺りに言及があるものもあるのかも知れませんが、わたくし独逸語は殆ど文盲でありまして。

それはさておき、同時代の作曲家がベートーヴェンの交響曲の構造をどう捉えて室内楽曲に編曲したのか、大いに興味の引かれる所。願わくば、この二曲だけではなく残りの曲も録音してほしい所、ではありますが果たしてどうか。音盤会社も慈善事業家ではありませんから、極東の凡俗極まる音盤道楽ぢぢいの寝言・戯言なぞ、聞き入れようもないだろうという事は重々承知でありますが、それでもちょっと期待したい所ではありますね。

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