『ジョン・ウィック ： パラベラム』

『ジョン・ウィック ： パラベラム』

　殺し屋ジョン・ウィックの復讐劇を描くシリーズ。
チャド・スタエルスキ監督がスタントマン出身だけあり、様々なアクションアイディアに溢れている。
これまでのガン・アクション（ガン・フー）だけじゃなく馬や本を使ったアクション三昧が堪能できる一作。（文字で書くとさっぱりイメージがつかめないかもしれないが、まさにその通りのアクション。）

　シリーズの1作目ではまさかここまで大風呂敷を広げる展開になるとは思いもしなかった。
3作目にしてもまだ世界が拡大している印象を受ける。
（それが強みであり弱みかもしれない）
前作の直後から話が進むので、出来ればおさらいしておきたいところだが、アクション主体なので知らなくともそれなりに楽しめるとは思う。

　監督やキャストも続投されているし、作品のトーンに変わりはない。
そんな中、意味ありげな役どころで新登場したハル・ベリーはさすがに（アクションは凄いけど薄い印象のキャスト群にあって）格別の印象を残す。

　日本人とおぼしき（笑）敵キャラも存在するように日本や香港のアクション映画の影響も強い。
監督自らアクションは「トゥーマッチ」を狙ったというが、まさに終盤にはお腹いっぱい。
（正直いうとこの内容なら2時間を切って欲しかった。）
個人的にはアンティーク武器店での戦いや動物を使ってのアクションに面白味を感じた。