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2019年08月01日23:38

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鉄道之雑談帖(その190)―小田急多摩線延伸計画の課題

多摩ニュータウン建設当時、交通手段として京王線と共に建設された(と記憶している)小田急多摩線。当初の予定では、横浜線の橋本駅まで京王線と並行して路線が延伸される、という話でしたが何時の間にか立ち消えになり。現在は多摩センター駅から一駅先の唐木田、という所で線路は途切れていて、いわば盲腸線的存在。

それでも唐木田から先、相模原市までの延伸計画が一応纏まった様ですが、課題も多い様で。さて、どうなりますか。

<引用開始>

小田急多摩線延伸、相模原市などが段階整備案 課題も

京都多摩市が終点の小田急多摩線を相模原市まで延伸させるため、相模原市などは段階整備案を新たに打ち出した。従来は市南部のJR相模線・上溝駅まで一気に開通させる計画だったが、多くの利用客が期待できる途中のJR横浜線・相模原駅までの先行開業に軸足を移した。実現重視からだが、開業予定の2033年には同市でも人口減少が見込まれ、延伸実現には課題も多い。

多摩線は多摩市の唐木田駅が終点だ。そこから上溝まで8.8キロメートル延伸するのが当初案だった。延伸すれば新宿駅までの所要時間が相模原駅からは12分、上溝からは22分それぞれ短縮できると相模原市は試算する。相模原駅では商業施設や企業の立地が進み、2万人が働き、市の人口は3千人増えるとみる。延伸の最大の課題が採算性だ。国土交通省は建設事業者が借入金を返済し黒字化するまでの期間を30年以下としている。市は東京都町田市などと様々な試算をしたが、上溝まで一気に延伸すると基準をクリアできなかった。基準を満たす方策として、相模原駅までの先行開業が浮上した。

「なんとか延伸実現にこぎ着けたい」(交通政策課)という市にとり、黒字化まで40年以上かかる上溝に固執していては、延伸そのものが認められない可能性が高くなる。相模原駅までであれば、工事費も概算で上溝までの3分の2の870億円に抑えられる。一方、上溝地域の住民からは、段階整備案に反対の声があがる。小田急多摩線延伸・上溝駅開設推進協議会の根岸利昌事務局長は「(上溝への延伸は)一体いつになるかわからない」と不満を漏らす。

運行を担う小田急電鉄は慎重な姿勢だ。市は相模原駅の利用者を1日4万人以上と試算する。同社は「少子高齢化で人口減が進む中で予想する輸送人員を確保できるかが大事だ」とする。72万人超の相模原市の人口は19年をピークに減少に転じ、33年には70万人を切ると予測されている。人口減社会の中で、試算通りの利用者を確保できるかは不透明だ。33年とする先行開業も、地質の状況などで遅れる可能性もある。

市民の関心も決して高いとはいえない。相模原駅近くに住む居城務さんは「駅から離れると何もない場所で、このまま駅だけできても……」と漏らす。同駅北側に広がる米軍相模総合補給廠(しょう)の跡地利用も4月の統一地方選での市長交代もあり、開発計画はストップしたままだ。段階整備案は国交省の開発基準をクリアするが、延伸が決まったわけではない。市も「これで絶対に延伸が実現するとは思っていない」(交通政策課)と気を引き締める。利用者の確保や計画通りに黒字化できるのかなど、実現には課題が多く残る。(

<引用終了>

出典Web:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47554610Z10C19A7L83000/

小田急線は最近、長年の悲願であった複々線化が漸く完成し、ダイヤ運用も大分弾力的なものになった様ですが、路線延長となるとねえ。嘗ての高度経済成長時代の様に、東急電鉄が田園都市線でやった、デベロッパーとしての沿線一体開発も、採算が取れないでしょうし。嘗ての沿線住民としては、何とか小田急電鉄には頑張ってほしいものですが、さてどうなりましょうか。

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