『
ファースト・マン』
これも公開からずいぶん日にちが経過し、上映回が減りスクリーンが小さくなっていくぅ〜(と焦っての鑑賞)。
『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督が再びライアン・ゴズリングとタッグを組む。
人類初の月面着陸をしたニール・アームストロング船長の半生を基にした映画化だが、フルサイズのセットがリアリティを与える。
この映画の成功面はこうした積み重ねにあるのだろう。
(宇宙空間での無音もリアルさにつながる演出に思える。)
有名な実話がベースゆえ、知られている側面も多いだろうが、つぶさに語られるニールに与えられた試練の過酷さと彼の冷静さに驚く。
国家の…というよりも人類史上の大偉業である月面着陸だが、安易なエンタメにせず個人の物語としてチャゼルは演出する。
それは月面着陸と言えばつきものの<象徴的な有名な行動>が描かれていない点に顕著。
表情を崩さないニールという男は冷静なのか冷たい男なのか…。
感情の読めないニールの内面を覗くためかカメラはクローズアップで表情を捉えるが、それでも掴みにくい。
そんな淡々とした役柄を演じたゴズリングは適役だったかもしれない。
映画としての評価は様々あるだろうが、彼が体験した過酷なミッションの追体験としては極上の出来栄え。
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