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2019年02月18日00:40

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新譜之雑談帖(その545)―クリーヴランド管弦楽団創立100周年記念演奏会(DVD)

フランツ・ウェルザー=メストは、わたくしが駐在員稼業時代、ロンドン・フィルの常任指揮者でありました。当時のロンドン・フィルは、テンシュテットが健康上の問題から、常任指揮者を辞任した後の時代。プロムスで取り上げたブルックナーの第七交響曲は、ブルックナーがぢぢい指揮者だけのものではない事をわたくしに教えてくれた、ある意味得難い演奏会でありました。後にレーザー・ディスク(もう殆ど死語、でありますね)でも発売されたので、すかさず購入しまして。

その他にもバッハの「マタイ受難曲」を敢えてモダン・オーケストラのフル編成で取り上げるなどして、中々意欲的な姿勢に大いに共感を覚えたものでありますが、昔の小澤/N響事件ではないけれど、オーケストラの古株の団員と衝突しまして(確かコンサートマスターが辞めた、と記憶して居ります)、余り常任時代が長続きしなかったのは(そのころはもう帰国して居りましたが)残念でありました。

そんないきさつもあって、嘗ては旧EMIに(ロンドン・フィルを辞任した後も)かなりの数の録音を残していたのですが、契約が切れたのかEMIから新譜が発売される事はなくなりまして。
わたくしは因循姑息にして頑迷固陋な音盤主義者なので、鑑賞の手段としては専らCD。ところがメスト君はどうした見解の持主なのか、最近の新譜は専ら動画付音盤(DVD)でありまして。
先達てもクリーヴランド管弦楽団とブラームスの交響曲全集を出した他、ブルックナーの第七・第八交響曲のDVDも発売されて居ります。

そしてこの程、クリーヴランド管弦楽団創立100周年記念演奏会をの模様を収録した、DVDが発売されるとの告知が。わたくし、DVDでの音楽鑑賞の習慣を持ち合わせていないので、新譜の報に接しても只ため息が漏れるのみ。

まあそれでも、ニューヨーク・フィルやボストン交響楽団、フィラデルフィアと云った、嘗てはアメリカのビッグ5と謳われたオーケストラが、録音(映像も含む)の点では新譜に接する機会が皆無、と迄は言いませんが恐ろしい程減って仕舞った現在、映像という形で出るだけマシ、なのかも知れません。只、鑑賞の術を持たぬぢぢいとしては、切歯扼腕の思いが込み上げるのみ、でありますねえ。節を屈して、通常の音盤制作に戻ってくれませんかねえ。
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