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2019年02月09日23:06

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読書会-エチカnote(04)

スピノザの『エチカ』の読書会に行ってきた。
スピノザ研究家でもある國分功一郎先生の講演もセットされており、なかなか面白く、勉強になった。
この企画が提案されたとき、國分先生は反対されたのだそうだ。
この読書会には、「課題本の読了」という「参加条件」がある。岩波文庫で上下巻にわたる『エチカ』を読み終えて参加する人など、何人も集まらないだろうと思われたのだそうだ。しかし、実際には定員を超える応募があり、結果として90人ほどが参加された。
スピノザの『エチカ』が出てから300年以上が経つが、これだけ多くの読者が集まるのは歴史上初めてではないかと、國分先生は感慨深げにおっしゃっていた。
國分先生のNHKでの番組(名著de100分)の放映以来、Amazonのランキングの上位に『エチカ』が入り、twitterのトレンドにも「スピノザ」が入ったのだそうだ。たしかに異例なことだと言えるだろう。日本において、スピノザが、これほどに注目され読まれるようになったのは、確かに初めてのことなのかも知れない。

読書会の第一部は國分先生の講義で、「スピノザにおける意識の問題」という題目だった。この講義については、いずれ改めて考えてみたい。

第二部は、グループに分かれての「読書会」だった。
多くの人は、スピノザの「自由」についての考え方に興味があったようだ。
國分先生が各グループを回られ、質問に答える時間もあった。
以下は、僕の質問に対する國分先生の返答の内容、

Q「スピノザの世界観、特に因果関係の見方は、非常に機械論的に見える。そのような理解でよいのか?」
A「機械論的という理解でよい。」
Q「スピノザは、因果関係の存在について疑いを持っていたか。デイビッド・ヒュームのような因果関係に関する懐疑を持っていたかどうか。」
A「スピノザは因果関係を疑っていない。その点は、17世紀と18世紀の(哲学の)大きな違いだ。その点では、(17世紀の哲学者である)スピノザは、(18世紀の)カントなどとは違っている。」

初歩的な質問だったとは思うが、この理解でよいのか確かめたかったところだった。
先生の明確な答をいただき、スッキリとした。
ただ、この先生の答が正しいのかどうかは、自分なりに『エチカ』を読みながら検証していきたい。

勉強会の後には、なぜか「DJ」をやることになっているらしい。
國分先生も背広を脱ぎ、Tシャツ姿になってDJをされた。
國分先生の1曲目は、「スピノザは『エチカ』の中で人間の自由を追求した」ということで、ワム!の「Freedom」をかけていた(笑)。

◆"Freedom" 作詞・作曲:George Michael、唄:MHAM!
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B13764
歌は1分14秒くらいから始まります。
Wham! - Freedom (Official Music Video)

https://www.youtube.com/watch?v=BFwOs-jy53A

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◆スピノザ『エチカ』全体読書会(猫町倶楽部・フィロソフィア東京第13回)
https://mixi.jp/view_event.pl?comm_id=6269977&id=88108066
http://www.nekomachi-club.com/schedule/63432

■課題本: スピノザ『エチカ倫理学』上巻及び下巻
※副読本
 ・100分de名著 スピノザ『エチカ』2018年12月
  http://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/82_ethica/ 
 ・ジル・ドゥルーズ『スピノザ』 *國分功一郎さんお薦めの参考文献です。
■タイムテーブル
13:30 受付開始
14:00〜17:00 第一部 
    國分功一郎講義(60分)
    読書会(90分)
    質疑応答など
17:30〜21:00 第二部 懇親会 − DJイベント“猫町ナイト” 
  國分功一郎さん他猫町倶楽部ではお馴染みの文化人の皆さんがDJプレイ!

■会場名: 渋谷 ザ ギャンゲット バイ モジャ 
東京都渋谷区渋谷1丁目11−1 

■参加費: 第一部のみ2,700円、第一部・第二部セット5,000円
(第一部・第二部共ワンドリンク付・税込)

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