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日記一覧

桃尻な芭蕉
2020年05月30日12:51

「笠着て馬に乗りたる坊主は、いづれの境より出でて、何をむさぼり歩くにや。このぬしの言へる、これは予が旅の姿を写せりとかや。さればこそ、三界流浪の桃尻、落ちてあやまちすることなかれ。   馬ぼくぼく我を絵に見る夏野かな」芭蕉「夏野の画賛」(新

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知人から、「源氏物語は誰の現代語訳で読むのがよいか」という質問を受けたので、自分なりの感想をまとめてみた。☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。.:*:・'゜☆。'・.:*:・.:*:・'゜★「源氏物語」をいきなり原文で読むのはなかなか大変だ。というわけで、まずは現

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慶應義塾の出身者であれば、小泉信三先生の名を知らない者はいないだろう。慶應で福澤先生の次に「先生」と呼ぶべき方がいるとすれば、小泉先生以外の名前を挙げるのは、よほどの偏屈者だろう。では、その小泉信三の「一番弟子」と言ったら誰の名前が挙がるだ

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(1)課題の設定次のような文章が、どこかの中学校の国語の入学試験の問題として出されたらしい。「カントは、われわれが共同体の中で生きるかぎり、互いが互いをたんなる現象の一部ではなく、物自体として扱う可能性をもっているというのですが、それはこう

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1945年3月10日、米軍による東京大空襲が行われた。この空襲による死者は、「9.11」や「3.11」だけではなく「ヒロシマ」や「ナガサキ」における死者よりも多い。それにもかかわらず、「東京大空襲」は「忘却」されている。多くの民間人の死傷をもたらすであろ

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井筒俊彦『意識と本質』(岩波文庫)のうち「本質直観」以外を読み終えました。印象としての第一は、「東洋は遠い」ということです。新渡戸の『武士道』を読んだ時にも、「自分は日本人なのだろうか」という疑問を持ちました。と言うのは、新渡戸は日本的精神

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