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2019年01月23日23:53

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鉄道之雑談帖(その183)―横浜市営地下鉄、新百合ヶ丘迄延伸へ

小田急線新百合ヶ丘駅は、今でこそ駅前に大きなビルが建ち、商業施設も幾つか店を構えて、随分大勢の人でごった返す街になりました。しかし、小田急多摩線の開通と共に駅が開設されてから10年程は、駅前には何もなくただ広大な原っぱが広がって居りまして(当時わたくしは沿線の住民だったので、よく覚えて居ります)。まあ開業の時期がオイル・ショックとぶつかって仕舞って、大掛かりな開発計画など立てようもなかった、のでありますが。

それから10年程しまして、漸くこの原っぱを開発しよう、と言う動きが出てきまして。それでも今度は、新たな街作りを、と言う事で各方面の色々な調整に時間が掛かって、漸く幾つかのビルが建ち始めたのが、照度昭和から平成への代替わりの頃であったか、と。

で、当時からの開発の目玉が、川崎市営地下鉄の建設、のお話。確かに川崎北部から川崎の南部に出る、或いは横浜に出るとなると南武線を使うか、横浜線を使うかで、直線距離では大した事がないのでぐるっと遠回りを強いられるので、結構不便ではありました。そこで川崎市が市営地下鉄を拵えて、鰻の寝床の様に細長い川崎市の交通上の背骨を形成しよう、と言うプランが浮上したのでありました。

が、計画は二転三転、もたもたしている間にモーターリゼーションの方が発達を遂げて、膨大な建設費を投じて地下鉄を拵えても、採算がとれるのかと云った疑問が浮上して。遂に数年前、計画は中止の憂き目に。
所が捨てる神あれば拾う神あり、と言う訳で横浜市営地下鉄が新百合ヶ丘迄の延伸を決定したそうです。おお、これはこれは。

<引用開始>

横浜市営地下鉄、小田急新百合ケ丘駅へ延伸 30年開通

横浜市営地下鉄ブルーラインが終点のあざみ野駅(横浜市青葉区)から小田急線・新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)まで延伸する。開通は2030年を目指す。両市の北部、東京多摩地区から東海道新幹線の利用や横浜中心部へのアクセスが容易になるほか、小田急線と東急田園都市線の乗り継ぎも改善される。横浜市の林文子市長と川崎市の福田紀彦市長が横浜市内で23日午後に開いた記者会見で明らかにした。

あざみ野―新百合ケ丘間の所要時間は約10分、利用人数は1日あたり約8万人を想定している。駅名は未定。新駅は新百合ケ丘駅を含めて4駅設置する予定。延伸区間の北半分は3つのルートが候補にあがっているが、東側が有力とされる。具体的なルートは19年度中に詰める。用地取得や工事、車両購入などを含めた概算の総事業費は1700億円前後。延伸に伴う累積収支は開業から25〜30年程度で黒字転換するとみる。

延伸区間は約6キロメートルで、周辺には住宅地が広がっている。現在、田園都市線のあざみ野駅と新百合ケ丘駅間を行き来するには鉄道を遠回りして乗り継ぐか、バスなどで移動する必要がある。小田急線を使う両市の北部や東京多摩地区のニュータウンの住民などにとっては、東海道新幹線の停車駅であるJR新横浜駅への所要時間が短縮されるほか、横浜中心部へ移動しやすくなり、地域の活性化につながりそうだ。

会見で林市長は「市民に喜んでもらえる路線になるように、早期の実現に取り組む」と述べた。福田市長は「本市(川崎市)北部の町づくりがダイナミックに進む」と期待感を示した。延伸をめぐっては、国の交通政策審議会による「事業化に向けて両市が合意形成を進めるべき」との答申を受けて、両市の間で検討してきた。これまで地質調査や地下鉄ルートの検討などをおこない、18年度までに事業化の是非を判断する方針を示していた。神奈川県内では相模鉄道が19年度下期にJR線、22年度下期に東急線と相互直通運転を始めるなど鉄道網の整備が進んでいる。交通利便性が一段と向上するとともに、沿線付近では開発の進展などによって経済効果も期待される。

■首都圏に相次ぐ鉄道新線、延伸構想
首都圏にはこのほかにも鉄道新線、延伸計画や構想がある。東京都内で具体的な検討が進むのは東京メトロ・有楽町線の延伸や、羽田空港と都心を結ぶ羽田空港アクセス線だ。有楽町線(地下鉄8号線)の延伸は豊洲―住吉を新たにつなぐ計画だ。このエリアは2000年以降にタワーマンションの開発が相次ぎ、人口が急増。周辺を走る東京メトロ・東西線やJR総武線の混雑率はともに200%近い。延伸により、混雑緩和と南北のアクセス強化が見込まれる。

JR東日本は28年度にも羽田空港と都心を結ぶ羽田空港アクセス線の開業を目指す。長年の課題だった空港アクセスを改善し、東京駅などから羽田への所要時間を短縮する。ほかには東京急行電鉄・蒲田駅と京浜急行電鉄・京急蒲田駅を結んで羽田に乗り入れる「蒲蒲線」や、都営地下鉄・大江戸線の延伸もある。18年10月に豊洲へ移転した築地市場の跡地を通る都心・臨海部の地下鉄構想も急浮上している。

<引用終了>

出典Web:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40359510T20C19A1CZ8000/

只、延伸が計画されている横浜市営地下鉄ブルーラインは、他社との相互乗り入れを想定して建設されていない、ある意味はぐれ者の路線企画なので、残念ながら小田急線との相互乗り入れは不可能、でありますが、それでも開通すれば、横浜中心部と川崎北部の鉄道による所要時間が大幅に短縮される訳で。
わたくしが川崎市民であった当時は―今でも状況は変わらない訳ですが―川崎北部かた横浜中心部にでるとなると、小田急線で登戸に出て、南武線に乗り換えて武蔵小杉迄、そこで東横線に乗り換えるか、町田に出て横浜線に乗り換えてか、或いは小田急線で大和迄出て相模鉄道で横浜に出るかのいずれか。

横浜線経由が一見近そうなのですが、何しろ当時の横浜線は、走っている電車はブドウ色2号、と言う塗装を身にまとった、所謂旧型国電の電車しか走っておらず。しかも今では信じられないかも知れませんが、当時は単線。一本電車を逃すと、次の電車が来るまで日中40分近くは待たされる事はざら。
という訳で、パスポートの取得となると、当時は横浜にしか窓口がなかったので、えっちらおっちら一日仕事。新宿になら3〜40分のあれば出られるのに、と当時大いに不平を鳴らしたものでした。

漸くの事で、電車による直通ルートが出来るという事で、嘗ての沿線住民としては甚だ感無量でありますね(大袈裟)。
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