『ろくでなし』
日活モダンとも石井輝男モダンとも違うもの、なんだかコリオグラフィな動き、面白かった。
まつりごと、自由主義、資本主義、民主主義 飼い慣らされた世界、その現象でのエロスというもの、キジュ―は理屈っぽくならずに理屈を積み上げる。生というものに吉田喜重は向き合い素直に且つスタイリッシュにエロス表す。津川雅彦、『狂った果実』や『太陽の墓場』での彼よりもそのクールな魅力を表す。退屈しのぎの遊びが、カッコよいモンタージュによってモダンに表されるんだもん。もだんキジュ―のタレント、ソー クール。ラストの方はもろに勝手にしやがれだけれど、全体的には切れ味がよくとても面白い。オオシマはアツさを発揮しすぎ我々オーディエンスをヘロヘロにさせるけれど、それに対し、キジュ―はクールに表現しその分こちらも冷静に受け取れることでき逆に親しみやすさをおぼえさせる。エロスにおいても、理屈っぽさが邪魔してそのこと不感症にさせるオオシマと違い、キジュ―のエロスをいい感じでカンジさせてくれる。性/生/政を掘り下げようとする姿勢、これからやっていく予感が充ちている。
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