『現代好色伝 テロルの季節』
漏れる声、そして大石内蔵助の如きに目くらまし、或いは只のダラシネな生活。声は漏れる。団地という空間にハーレム、愛という背徳は無為に育まれる。無垢に研ぎ澄まされる。テロルはエロスに置き換えられ、その背中が姿に浮かべられる。本音がなにかを探し求めている。日の丸と亜米利加の国旗が交尾をし、そこにオーヴァーラップされるもの、それは背信という名の国家への馴化か、それとも国家という名の背信か。テロルはエロスに置き換えられ、その背徳をあるがままに表している。欲動はヒトのチカラ。だから、声は漏れる。唸っている。
ウェスタン、五人の軍隊、ミラノ座、そしてピンク。人間に備わる欲動が映し出されている。我々が今此処に視て聴くテロルにも背徳の姿が浮かんでいるのである。シアターに、内と外の境界線はハーフミラーで仕切られながら、欲動を覗かせる。
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